2HDN糖尿病ニュース2月16日配信2
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大気汚染は2型糖尿病の原因か? 膵β細胞機能に悪影響

ヒスパニック系米国人の小児を対象とした研究で、高レベルの大気汚染への曝露により2型糖尿病リスクが上昇する可能性が示された。

「小児期に高レベルの大気汚染に曝露すると、ヒスパニック系小児の肥満リスクが増加し、またそれとは独立して2型糖尿病の発症リスクも増加することがわかった」と、研究著者である米南カリフォルニア大学糖尿病・肥満研究所のMichael Goran氏は述べている。同氏によると大気汚染が子どもの肥満と糖尿病リスクに及ぼす影響は、異なる経路をたどるとしている。

この研究は、ロサンゼルス郡に在住するヒスパニック系の過体重または肥満の小児314人(研究開始時の年齢は8~15歳)を対象としたもの。

解析の結果、大気汚染レベルが高い地域に住む小児では、18歳時点でインスリンを産生する膵β細胞の機能が正常よりも13%低下していることがわかった。インスリンは血糖値を適正レベルに維持するホルモンであり、膵β細胞の機能が障害されると2型糖尿病を発症するリスクが高まると、著者らは述べている。

しかし、今回の研究は両者の因果関係を証明するものではなく、研究に参加した小児のなかで研究期間中に2型糖尿病を発症した子どもはいなかった。

研究指導著者である同大学のFrank Gilliland氏は、「糖尿病は米国をはじめ先進国で蔓延している。糖尿病患者の増加は、座りがちな生活習慣や高カロリーな食生活で肥満が増えたことが主因と考えられているが、今回の研究では、大気汚染が2型糖尿病のリスクに寄与することが示された」と述べている。

米国疾病管理予防センター(CDC)によると、米国の糖尿病は過去40年間で4倍に増加しており、2050年までに国民の3分の1が糖尿病になり、さまざまな合併症リスクにさらされることになると、著者らは述べている。

では、大気汚染による悪影響を予防するにはどうすればよいのか? 筆頭著者である同大学のTanya Alderete氏は、汚染への曝露を避けるのはほぼ不可能であるとしつつ、「大気汚染は、とくにロサンゼルス近郊では至る所に広まっている。朝夕の通勤時間帯はランニングをするのをやめるなど、大気汚染源の近くや汚染がピークに達する時間帯に戸外で活動しないよう、自身の1日のスケジュールを見直すとよいだろう」とアドバイスしている。

この知見は「Diabetes」オンライン版に1月30日掲載された。(HealthDay News 2017年2月10日)

https://consumer.healthday.com/respiratory-and-allergy-information-2/air-pollution-health-news-540/air-pollution-may-raise-risk-of-type-2-diabetes-719486.html

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