image_print
疾患・分野別ニュース/糖尿病/

腹部肥満で心疾患や2型糖尿病リスクが高まる

お腹周りに脂肪がつきやすい「リンゴ型」の体型になりやすい遺伝子変異をもつ人では、心疾患や2型糖尿病を発症するリスクが高まる可能性が、新しい研究で示された。

これまでの多くの研究で、腰周りや太ももに脂肪がつきやすい「洋ナシ型」に比べて腹囲に脂肪がたまる「リンゴ型」のほうが健康に悪い可能性が示唆されていた。今回の研究により、こうした腹部肥満がある人では心疾患や糖尿病になりやすいことがわかったという。

 

「Journal of the American Medical Association(JAMA)」2月14日号に掲載されたこの研究は、米ハーバード大学および米マサチューセッツ総合病院(ともにボストン)の研究者らが、ウエスト・ヒップ比に関連する48個の遺伝子変異に注目したもの。研究者らは遺伝子変異に基づく「リスクスコア」を開発し、これを過去の健康調査に参加した40万人強の成人に適用させた。腹部脂肪による影響に焦点を当てるため、遺伝的リスクスコアをBMIで調整した。

 

その結果、腹部に脂肪がたまりやすい遺伝子変異をもつ人は、糖尿病や心疾患のリスク因子である血糖や血圧、中性脂肪(トリグリセライド)の値が高い傾向がみられた。また、遺伝的リスクスコアに基づくと、ウエスト・ヒップ比の標準偏差が1上昇するごとに心疾患リスクは46%上昇し、2型糖尿病リスクは77%上昇することがわかった。

 

英ブリストル大学のGeorge Davey Smith氏は、同誌の付随論説で、「この研究は、ウエスト・ヒップ比はBMIとは独立して疾患の転帰に影響を及ぼす可能性を示唆している」と述べている。

 

研究者らは、今回の知見はこれらの因果関係を証明するものではないとしているが、米インターマウンテン医療センター心臓研究所(ユタ州)のKirk Knowlton氏(本研究には参加していない)は「腹部の過剰な脂肪蓄積が糖尿病や心疾患の発症に寄与する可能性を裏づける科学的な根拠になりうる」と述べている。

 

また、Smith氏は、今回の知見は、腹部脂肪を減らせば糖尿病や心疾患リスクを低減できることを証明するものではないとしつつも、その可能性があることも指摘している。

 

研究を主導したマサチューセッツ総合病院のConnor Emdin氏は、「今回の知見は、腹部に脂肪が過剰に蓄積すること自体が糖尿病や心疾患を発症する一因となる強いエビデンスになる」と述べる一方で、確固たる証拠ではない可能性にも言及。腹部肥満を起こしやすい遺伝子変異が、腹部の脂肪ではなく別のメカニズムでこれらの疾患の発症を引き起こす可能性もあるとしている。

 

しかし、3氏とも心疾患や糖尿病を予防するには、まず肥満にならないことが重要である点に同意している。Emdin氏は、腹部肥満になりやすい遺伝的素因をもっていたとしても、それは運命ではなく、食生活や運動などの生活習慣を修正することで改善できると述べている。(HealthDay News 2017年2月14日)

 

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/obesity-health-news-505/genes-tied-to-belly-size-also-linked-to-heart-disease-719657.html

 

Copyright (c) 2017 HealthDay. All rights reserved.

No Tags

RELATED ARTICLES

Search

記事カテゴリ