1-1 HDN2月23日「今日のニュース」No.2
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植込み型除細動器によるショックの38%は不適切

植込み型除細動器(ICD)による電気ショックが作動した後は、救急外来での医療措置や入院が必要となる患者が多いことが、新たな研究で示された。この傾向は、電気ショックが実際には必要でなかった場合でも同様であり、電気ショックの38%は不適切なものであったという。

研究共著者の1人である米ベイム臨床研究所のMatthew Reynolds氏は、「不必要な電気ショックは患者のQOLに悪影響を及ぼし、臨床的にも望ましくなく、高額な医療措置の要因にもなるため、最小限にとどめる必要がある」と述べている。また、電気ショックが作動した後の治療に基準がないため、どのような措置が有効であるかをもっと理解する必要があると、同氏は指摘する。

 

ICDが不規則な心拍を誤って心室性不整脈(放置すると心停止により死に至ることのある状態)と判断すると、不適切な電気ショックが作動する。Reynolds氏によると、ICDによる電気ショックがもたらす医療コストには、ショックが適切であったかどうかによる差はみられないようだという。ICDを改良して電気ショックの作動を最小限にすれば、医療費の削減にもつながると同氏は説明している。

 

米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のByron Lee氏は、「電気ショックは痛みと恐怖を伴うため、作動後に患者が医療機関を受診するのは当然である。一方で、38%が不適切または不必要なショックであると判明したことは残念である」と述べている。同大学ロサンゼルス校(UCLA)のGregg Fonarow 氏は、この研究はICDによるショック後の医療資源の利用や入院の重大さを浮き彫りにするものだと指摘している。

 

今回の研究では、米国のICD利用者1万人以上の2008~2010年のデータを収集。ICDから製造元に送信されたデータを用いて、患者の医療記録との関連を調べた。期間中に900人以上(平均年齢61歳)が、2,000回弱の電気ショックを経験し、46%がそれにより医療措置を受けていた。3人に1人は救急治療室または外来で処置を受け、7人に1人が入院した。

 

被験者はすべて同一メーカー(米Medtronic社)のICDを利用しており、結果にバイアスをもたらす患者の行動や健康状態などの因子については不明であるため、この知見には限界があると著者らは述べている。また、患者が受けた医療措置が適切であったかどうかも判定できないという。

 

この報告は「Circulation: Cardiovascular Quality and Outcomes」2月号に掲載された。(HealthDay News 2017年2月15日)

 

https://consumer.healthday.com/circulatory-system-information-7/defibrillator-news-737/shocks-from-implanted-defibrillators-trigger-health-costs-of-their-own-719672.html

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