image_print
医療・健康ニュース/今日のニュース/

花粉症の免疫療法は2年では不十分

免疫療法は、花粉症による鼻水、目のかゆみ、鼻づまり、くしゃみ、副鼻腔の圧迫感などの症状に高い効果をもたらすが、治療は少なくとも3年は続ける必要があるとの研究報告が、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」2月14日号に掲載された。2年間の継続ではプラセボとの差が認められず、3年目の治療が鍵となるようだという。

研究を率いた英インペリアル・カレッジ・ロンドン教授のStephen Durham氏によると、花粉症(アレルギー性鼻炎)の免疫療法では、高用量の花粉ワクチンを月1回の注射または1日1回の舌下錠として投与する。米国では30%の人に牧草による花粉症の症状がみられ、睡眠や仕事、学業にも影響が生じているが、市販薬では症状が緩和しないことが多い。免疫療法は3年続ければ花粉症の長期的な寛解が見込めると、同氏は説明する。

 

米マイアミ大学ミラー医学部のLinda Cox氏は、「もし自分が花粉症患者で、20年先まで点鼻薬や錠剤がいらなくなる治療法があるなら、そのような選択肢があることを知りたいと思うだろう」と話す。花粉症患者は点鼻薬や抗ヒスタミン薬などを利用するが、最終的には専門医の診察を受けることになり、仕事を数日休まざるを得ないこともある。3年間の治療でそれを克服できるなら、受ける価値があるとCox氏は言う。

 

免疫療法には保険が適用され、治療は花粉シーズンの2カ月前からシーズン中または1年を通して行われる。Cox氏によると、他のアレルギーに対する免疫療法薬も開発されており、たとえばヨーロッパではイエダニの免疫療法がすでに行われており、米国でも近く利用可能になる予定だという。

 

今回の研究では、中等度から重度の牧草花粉症の成人患者106人を、免疫療法群とプラセボ群に無作為に割り付け、それぞれ2年間にわたり投与した。免疫療法群の患者ではPhleum属と呼ばれる牧草の花粉を含有する錠剤または注射のいずれかを用いた。治療開始前と治療開始から1年後、2年後、治療終了から1年後に患者を牧草に曝露させ、治療効果を判定した。研究を完了した92人を対象に検討した結果、2年の治療では十分な改善が示されなかった。

 

「2年で効果が出れば費用も安く済み、患者にとっても便利だが、免疫療法で長期的な便益を得るためには、少なくとも3年続ける必要がある」とDurham氏は述べている。(HealthDay News 2017年2月14日)

 

https://consumer.healthday.com/health-technology-information-18/immunotherapy-977/immunotherapy-not-a-quick-fix-for-hay-fever-719658.html

Copyright (c) 2017 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES

Search

記事カテゴリ