2HDN糖尿病ニュース3月9日配信2
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難治性心不全の予防に運動や減量が有効

定期的な運動を行い、太らないでいると難治性の心不全リスクが低下することが新しい研究で示された。

この心不全は心臓の左室収縮能〔駆出率(EF)という〕が保たれているにもかかわらず心不全を起こすものでHFpEF(heart failure with preserved ejection fraction)と呼ばれる。駆出率とは心臓から送り出される血液の量を指す。心不全患者の多くは心臓の力が弱く、身体が必要とする十分な量の血液を送り出せない。

「今回の知見から身体活動量を増やすとHFpEFのリスクが低下することがわかった。一方で、駆出率が低下した心不全(HFrEF;heart failure with reduced ejection fraction)ではこうした関連性は認められないことも判明した」と、研究を率いた米テキサス大学サウスウェスタン医療センター内科准教授で心臓リハビリテーションの専門家でもあるJarett Berry氏は述べている。

HFpEFでは心筋が硬くなって心臓を血液で十分満たすことができず、体液が肺や体内にたまってしまう。このHFpEFは心不全の約半分を占めており、治療が奏効しないケースが多いため予防が肝心とされる。

今回の研究では、WHI(Women’s Health Initiative)、MESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)、CHS(Cardiovascular Health Study)の3つのコホート研究から5万1,451人の参加者のデータを用いて再調査した。ベースライン時に心疾患をもつ症例は解析から除外した。同氏らは、医療記録を用いて参加者の身体活動量と体重、心不全による入院歴について調べた。

その結果、身体活動量が高い人ほど高血圧、糖尿病、喫煙習慣、肥満などの心不全のリスク因子の保有率が低かった。身体活動量が高い人の特徴としては白人、男性、教育レベルや収入が高いことが挙げられた一方で、より体重が重い人(身体活動量が低い人)では年齢が若く、活動性が低く、心疾患のリスク因子を保有する確率が高い傾向がみられた。

参加者のうち3,180例に心不全が認められ、このうち40%はHFpEF、約29%はHFrEFで、残りの約32%はこれらに分類できない心不全であった。

同氏らは、この研究は因果関係を証明するものではないとしつつも、「少ない身体活動量でもまったく運動しない場合に比べてHFpEFリスクが6%低下することと関連した」と述べている。また、ガイドラインが推奨する身体活動量を満たしている人ではHFpEFリスクは11%低下し、身体活動量が推奨量を超えている人ではこのリスクは19%低下しており、身体活動量が増えるほどHFpEFリスクは低減することもわかった。さらに、HFpEFの発症率は過体重の人で有意に高まっていた。

筆頭著者である同センターのAmbarish Pandey氏によると、今回の結果は、一般集団においてHFpEFを予防するためには生活習慣の修正が重要であることを示唆しているという。

この知見は、「Journal of the American College of Cardiology」3月号に掲載された。(HealthDay News 2017年2月27日)

https://consumer.healthday.com/circulatory-system-information-7/heart-failure-news-753/more-exercise-fewer-pounds-cut-your-heart-failure-risk-720087.html

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