image_print
医療・健康ニュース/今日のニュース/

乳がん経験者は大豆を食べても安全、むしろ有益?

乳がん患者の大豆摂取の是非については長年議論されているが、6,200人を超える乳がん生存者を対象とした研究で、大豆を多く食べている人は10年間の追跡期間中の全死因死亡率が低いことが明らかにされた。

研究を率いた米タフツ大学フリードマン栄養科学政策学部(ボストン)助教授のFang Fang Zhang氏によると、「乳がんと診断された人が大豆を食べても、死亡率には悪影響をもたらさないようだ。大豆摂取量が最も高い群は、最も低い群に比べて死亡リスクが21%低かった」という。この研究は「Cancer」オンライン版に3月6日掲載された。

大豆には女性ホルモンであるエストロゲンに似たイソフラボンという物質が含まれている。そして、乳がんのなかでも特に多いホルモン受容体陽性乳がんでは、エストロゲン値が高いとがん細胞の増殖が促進されると考えられている。しかし、付随論説を執筆した米エモリー大学ウィンスロップがん研究所(アトランタ)のOmer Kucuk氏は、「今回の新たな研究により議論は収束するはずだ」と述べ、乳がんの女性は安心して大豆や大豆製品を食べてよいと付け加えている。

今回の研究の対象者は、1995年に開始された乳がん患者家族登録(BCFR)に登録された患者。研究開始時の平均年齢は52歳で、追跡期間中に1,200人強が死亡した。対象者全員の食事データを追跡し、一部の対象者では乳がん診断前の食事データも収集した。

その結果、大豆摂取量が多いほど乳がん診断後の生存期間が長いことがわかった。大豆による恩恵が特に強かったのは、ホルモン受容体が陽性ではない女性(追跡期間中の全死因死亡リスクが50%減)および乳がん治療としてホルモン療法を受けたことのない女性(同32%減)であった。

大豆を最も食べない群の女性は、1日の大豆イソフラボン摂取量が0.3mg未満であったのに対し、最もよく食べていた群では1.5mg以上であった。多くの女性は1日1.5mg以上摂取しており、平均摂取量は1.8mgであった。イソフラボン1.8mgは、週に約0.5~1サービングの大豆食品に相当するという。

大豆が乳がんによる死亡を抑制する理由について、著者らは、イソフラボンががん細胞に結合することにより、エストロゲンの影響を防いでいるのではないかと推測している。あるいは、大豆の成分ががんに栄養を送る血管の増殖を抑えている可能性もあるという。Kucuk氏は、米国人は一般的に大豆摂取量が少ないため摂りすぎを心配する必要はなく、アジア諸国では1日20~25mg摂取することも珍しくないと指摘している。(HealthDay News 2017年3月7日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/soy-safe-even-protective-for-breast-cancer-survivors-720402.html

Copyright (c) 2017 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES