2HDN糖尿病ニュース4月6日配信1
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糖尿病神経障害に伴う痛みの軽減に有効な薬とは?

糖尿病の三大合併症の1つである糖尿病神経障害は、手足のしびれや痛み、感覚の鈍麻といった症状をもたらし、患者の生活の質(QOL)を大きく損なう。「Neurology」オンライン版に3月24日掲載された新しい研究では、糖尿病神経障害に伴う慢性的な痛みに一部の薬剤が有効である可能性が示された。

しかし、これらの薬剤のエビデンスの数や質は十分なものではなく、研究を主導した米ジョンズ・ホプキンズ大学病院(ボルティモア)のJulie Waldfogel氏らは「疼痛管理だけでなく、QOLについても長期にわたって検討した研究が必要だ」と述べている。

同氏らは、糖尿病による末梢神経障害患者に対する薬物治療の効果を検討した106件の研究を対象に再調査を行った。その結果、抗うつ薬のデュロキセチンとベンラファキシン〔いずれもセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)〕が糖尿病神経障害に伴う疼痛の緩和に有効であるとする中等度の質のエビデンスが得られた。

一方で、ボツリヌス毒素や抗てんかん薬のプレガバリン、oxcarbazepine (オクスカルバゼピン、国内未承認)、三環系抗うつ薬、弱オピオイド系の鎮痛薬による疼痛の緩和に関しては、質の低いエビデンスしか得られなかった。また、プレガバリンと作用が類似している抗てんかん薬のガバペンチンの効果はプラセボと同程度であることもわかった。

同氏らは「オキシコドンなどの標準的なオピオイド鎮痛薬の長期使用は薬物乱用や誤用、過剰使用の恐れがあることから、糖尿病神経障害を含む慢性疼痛の治療には推奨されない」と述べている。さらに、抗けいれん薬のバルプロ酸やカプサイシンクリーム剤にも効果はないことがわかった。

同氏は「糖尿病管理において神経障害に伴う疼痛の緩和はきわめて重要である。しかし、今回対象とした研究はいずれも研究期間が6カ月未満と短く、有効とされた薬剤でも副作用による投与中止率が高かった」と述べている。また、今回対象とした研究ではQOLに関するエビデンスが不足していたため、QOLについては結論は得られなかったという。

糖尿病神経障害に詳しい米ウィンスロップ大学病院(ニューヨーク州ミネオラ)神経科部長のAjay Misra氏は、「1型糖尿病患者と2型糖尿病患者では神経障害に伴う症状は異なり、前者では良好な血糖管理に伴って症状の程度は軽減するが、後者ではそうした関連はみられない」と説明している。

今回のレビュー研究からも、糖尿病神経障害に伴う疼痛の緩和に高い有効性を示す治療法は確立されていないことは明らかで、「よりよい治療選択肢に関する研究を進める必要がある」と、同氏は付け加えている。(HealthDay News 2017年3月24日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/misc-diabetes-news-181/what-drugs-work-best-for-diabetic-nerve-pain-720937.html

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