2HDN糖尿病ニュース4月13日配信1
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適正体重者の糖尿病や心疾患リスクに人種差

たとえ適正体重であっても南アジア系やヒスパニック系の米国人は白人に比べて糖尿病や心疾患、脳卒中のリスクが高く、これらの疾患リスクには人種差がみられることが、米エモリー大学(アトランタ)と米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究グループの検討で分かった。詳細は「Annals of Internal Medicine」オンライン版に4月4日掲載された。

研究筆頭著者である米エモリー大学のUnjali Gujral氏は「米国予防医療作業部会(USPSTF)は、糖尿病や心疾患のスクリーニングには過体重と肥満を主な基準とするよう推奨しているが、この指針に従うと人種的・民族的マイノリティ群ではこれらの疾患リスクが高い人が見落とされている可能性がある」と述べている。

この研究は、45~84歳の5つの人種の7,617人を対象としたもの。対象者のうち803人がインド、パキスタン、ネパール、バングラデシュ、スリランカなどの南アジア系で、白人は2,622人、アフリカ系は1,893人、ヒスパニック系は1,496人、中国系は803人であった。

米国疾病管理予防センター(CDC)ではBMI値が18.5以上25未満を「普通体重」としているが、今回の研究では中国系、南アジア系の対象者についてはBMI値「18.5~22.9」を普通体重と定義した。

また、同氏らは高血圧、高血糖、HDL(善玉)コレステロール低値、トリグリセライド(TG、中性脂肪)高値の4つのリスク因子の保有状況を調べ、これらのうち2つ以上のリスク因子をもつ場合を心疾患または糖尿病に関連する心血管代謝異常が「有り」とみなした。

その結果、適正体重者の間で比較した場合、白人に比べて心血管代謝異常を有する確率は南アジア系では約2倍に上り、ヒスパニック系では約80%高く、アフリカ系や中国系では約50%高いことが分かった。

また、非白人の対象者ではBMIがたとえ低値であっても心血管代謝異常が認められることも明らかにされた。年齢や性などを補正した解析によると、BMI値が25の白人と心血管代謝異常の有病率が同程度であったのは、中国系や南アジア系ではBMI値が19.6~20.9の人であった。なお、身長が165cmの女性の場合、体重68kgでBMI値は25、体重53.3kgではBMI値は19.6となる。

さらに、同氏は「今回の知見でみられた人種差は、地理的な条件、健康への意識や行動、異所性脂肪などでも説明できなかった」と述べている。

研究指導著者であるUCSF教授のAlka Kanaya氏は「人種的・民族的マイノリティそのものが心血管代謝に影響を及ぼすリスク因子である可能性について、患者や医療従事者が目を向ける契機になるものと期待している」と述べている。(HealthDay News 2017年4月3日)

https://consumer.healthday.com/public-health-information-30/race-health-news-570/race-plays-role-in-heart-diabetes-risk-even-at-normal-weight-721170.html

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