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肥満予防に昆布などの成分「フコース」が有効か ――東大の研究グループがマウス実験で検証

昆布やワカメなどの褐藻類に多く含まれる「フコース」が高カロリー摂取による肥満の抑制に働く可能性があることを、東京大学大学院農学生命科学研究科教授の潮 秀樹氏らの研究グループがマウスを用いた実験で突き止めた。焼津水産化学工業株式会社との共同研究で、詳細は3月17~20日に京都市で開かれた日本農芸化学会2017年度大会で発表された。

フコースとは、褐藻類のぬるぬるとした成分から抽出した多糖類を構成する単糖の一種で、ヒトの母乳にも含まれている。研究グループはフコースの機能性開発を進める一環で、高カロリー食の摂取で肥満させたマウスを用いてフコースの摂取による影響を調べた。

まず、マウスに高脂肪・高炭水化物食とフコースを同時に摂取させたところ、フコースを摂取しない対照マウス群に比べて0.01%および0.1%フコース投与群で体重の増加が有意に抑えられていることが分かった。また、フコース投与群では対照群に比べて肝脂肪量には有意な差は認められなかったが、内臓脂肪量は有意に低下することが明らかにされた。

次に、フコースを経口投与した24時間後のマウス肝臓の総発現遺伝子を解析したところ、複数の脂質代謝に関する因子の発現に有意な変化がみられたことから、フコースの摂取は遺伝子発現レベルでも脂質の蓄積を抑制し、脂質の異化を促す可能性が示唆された。

さらに、研究グループはマウスの脂肪細胞を用いた実験で、フコースの投与は前駆脂肪細胞が成熟脂肪細胞へと分化するのを遅らせる働きをもつことを見出した。成熟脂肪細胞にフコースを投与したところ、脂質の異化が促進されたという。

以上から、研究グループは「フコースは脂質の代謝を制御して内臓脂肪の蓄積を抑制し、体重増加を抑える働きを持つ可能性がある」と結論づけている。(HealthDay News 2017年4月17日)

Pressrelease
http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2016/20170321-1.html

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