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前立腺がん検診の利点と欠点の説明は十分に行われていない

PSA(前立腺特異抗原)検査による前立腺がんスクリーニングを受けた男性において、検査のリスクとベネフィットについて医師と話し合った人は3分の1未満に過ぎないことが、新たな研究により示された。米国予防医療作業部会(USPSTF)の専門家パネルは4月11日、PSA検査に関する勧告を緩和し、男性は医師と話し合って検査を受けるかどうかを決定するよう勧めることにした。

今回の研究を実施した米ロードアイランド大学のGeorge Turini III氏らによると、2012年にUSPSTFが発行した前回のガイドラインでは、平均的な前立腺がんリスクを持つ男性にはPSA検査を推奨しないとされたが、この勧告が医療従事者の診療パターンに影響し、スクリーニング前の詳細な話し合いがされなくなったことが示唆されたという。ただし、患者が意思決定に必要な情報を得ているのかを確認するには、さらに研究を重ねる必要がある。

PSA検査では、前立腺から分泌される蛋白の血中濃度を測定する。PSA値の上昇には、加齢による前立腺肥大や前立腺がんなど、さまざまな理由が考えられる。侵襲的な前立腺がんの早期発見のためには有益な検査だが、健康な人にはリスクもある。PSA値が高い場合、がんを確定する方法は生検しかなく、それにより感染症、出血、痛みなどの合併症が生じることがある。また、仮にがんであっても、進行の遅いがんに不必要な治療を行うことになる可能性もあり、診断による精神的苦痛も無視できない。

研究共著者である米ブラウン大学公衆衛生学部助教授のAnnie Gjelsvik氏によると、リスクとベネフィットを十分に把握しないまま検査を受けるリスクが高かったのは、低所得、高卒未満、健康保険未加入、ヒスパニックの男性であった。

2012年のUSPSTF勧告以前は、PSA検査のリスクとベネフィットについて医師と話し合っていた患者は30%、全く話していない患者は30.5%、ベネフィットについてのみ話し合った患者が40%弱であった。その2年後に11万1,000人超の男性を対象とした調査では、この割合はほとんど改善しておらず、それぞれ30%、34%、36%であった。2012年にPSA検査を受けた男性の比率は63%で、2014年はやや減少して62%であった。

Turini氏らは、医師がPSA検査のリスクとベネフィットについて患者と包括的な話し合いをする必要があるとの考えを述べている。この研究は「Urology」オンライン版に3月18日掲載された。(HealthDay News 2017年4月11日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/prostate-cancer-news-106/many-docs-don-t-discuss-prostate-cancer-screening-pros-and-cons-721185.html

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