Doctor checking with depressor sore throat to teenage girl
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咽頭痛にステロイドを使用するのは適切か?

咽頭痛の新たな治療法を模索した研究で、ステロイド単回投与の効果が認められたが、その程度は高くはなかったことが報告された。咽頭痛で受診する患者は多く、耐性菌の増加が懸念されるため、抗生物質に代わる治療法が求められている。

今回、英国で実施された二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験では、咽頭痛に対してステロイド薬を単回経口投与したところ、患者の約3分の1に症状の改善がみられたという。

しかし、米アラバマ大学(バーミンガム)内科学教授のRobert Centor氏は、この結果を受けてすぐにステロイドを処方することはないと述べている。「咽頭痛の多くは単純なものだが、中には死亡や集中治療室(ICU)入院に至るような危険なものもある。ステロイドはそのような深刻な疾患をみつける手がかりとなる症状を抑えてしまう可能性がある」と、同氏は説明している。

咽頭痛は特に小児や若者によくみられる。咳はみられるが発熱は伴わないことが多く、食物は飲み込めることが多い。多くはウイルス性であり、抗生物質はウイルス感染には効かないにもかかわらず、抗生物質が処方されることもある。

英オックスフォード大学のGail Nicola Hayward氏らによる今回の研究では、抗生物質を必要としない咽頭痛の成人患者565人を、大用量(10mg)のステロイド薬デキサメタゾン単回投与群またはプラセボ群のいずれかに無作為に割り付けた。被験者の半数が34歳未満であった。

その結果、24時間後の時点では、ステロイド群288人とプラセボ群277人の間で症状の回復に差はみられなかった。しかし48時間後には、ステロイド群の35.4%(102人)が回復したのに対し、プラセボ群では27.1%(75人)であり、有意な差が認められた(相対リスク;1.31、95%信頼区間:1.02~1.68)。

米ノースウエスタン大学医学部(シカゴ)のJeffrey Linder氏によると、ステロイドにはまれに副作用もみられる。例えば、血圧上昇、血糖値上昇、体液貯留などがあり、糖尿病の合併症や心血管疾患のリスクのある人には重要だという。今回の研究では、2日以内に回復したのはステロイド群の約3人に1人にとどまる点を同氏は指摘し、「3分の1の確率でしか症状が改善しない治療を求めて患者が受診するとは考えられない」と述べている。

では、咽頭痛患者はどうすればよいのだろうか。Centor氏は、痛みがひどい場合はアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンなどの鎮痛薬の使用を勧めている。咽頭痛は通常は3~5日で改善し、悪化することはない。高熱があり、咳があまりなく、ものが飲み込みにくい場合は細菌感染の可能性があるため、医師の診察を受ける必要があるという。頸部腫脹や、大量の汗を伴う強い悪寒がみられる場合も深刻な疾患の可能性がある。

この研究は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」4月18日号に掲載された。(HealthDay News 2017年4月18日)

https://consumer.healthday.com/dental-and-oral-information-9/sore-throat-news-629/is-it-wise-to-take-a-steroid-for-a-sore-throat-721749.html

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