Patient is telling doctor about his health problems. He is having pain in his chest.
image_print
疾患・分野別ニュース/国内ニュース/

遠隔診療の活用に未治療の生活習慣病患者の多くが「前向き」 ――未治療患者が治療を始めるきっかけとなる可能性も

日本医療政策機構がこのほど発表した医療ICT(情報通信技術)に関する意識調査によると、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を持ちながらも治療を始めていない患者の過半数が遠隔診療の活用に前向きで、この最大の理由が「通院の手間」を省けることであることが分かった。遠隔診療の普及は未治療の生活習慣病患者が治療を始めるきっかけとなる可能性がある。ただし、治療中断の要因には「費用負担」も大きいことから、その普及には患者負担を抑える工夫も重要になるという。

同機構は、2016年11~12月に、全国の20歳以上の男女1,191人を対象として遠隔診療や医療データの共有、人工知能の医療への応用に関するインターネット調査を行った。

その結果、生活習慣病を持ちながらも治療を始めていない患者の過半数(52~57%)が、予防に関する相談や症状が安定している際の診察に「遠隔診療を利用してみたい」と回答しており、健康な人(40~46%)に比べてその割合は高かった。こうした未治療の患者群で遠隔診療に前向きな理由としては「通院の手間」が省けることが最も大きく、この傾向は日本全国どの地域でもみられていた。

また、生活習慣病の治療を中断してしまう最大の理由は「通院の手間」であり、こうした要因を取り除ける遠隔診療への期待が大きい可能性が示された。また、「費用の負担が大きい」ことを治療中断の理由に挙げる人も多く、患者への費用負担を抑える工夫が必要であることも分かった。また、世帯年収が400万円未満の群では費用負担が治療を中断する最大の要因であった。

この調査によると、医療データを誰が管理するべきかについては世代間で意識の差がみられ、若年層は「国」、高齢層は「病院などの非営利機関」を希望する割合が高かった。人工知能の臨床応用に関してはその精度が重要視されており、導入の段階ではあくまで医師の診断補助としての活用であれば約半数の人が前向きであることも分かった。

同機構では、遠隔診療は従来、離島などの僻地で継続治療中の患者を対象としたものが想定されていたが、今回の調査結果から、日本全国どこでも、未治療の患者を対象に電話やチャットなどの幅広い通信手段を用いた診療へと変容しており、今後の医療政策の論点になるとしている。(HealthDay News 2017年5月1日)

日本医療政策機構ホームページ
https://www.hgpi.org/report_events.html?article=644

Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.

No Tags

RELATED ARTICLES