4HDN国内ニュース5月1日配信1
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緑葉野菜に含まれる硝酸塩不足がメタボリック症候群の一因か ――琉球大の研究グループ

長期にわたって食事からの硝酸塩や亜硝酸塩の摂取量が不足すると、たとえカロリーを摂り過ぎていなくてもメタボリック症候群のほか、内皮機能障害や心臓突然死をもたらす可能性があることを、琉球大学大学院薬理学の筒井正人氏らの研究グループがマウスを用いた実験で突き止めた。硝酸塩はレタスやホウレンソウといった緑葉野菜に多く含まれていることから、「これらの疾患を予防するには野菜の摂取が推奨される」と同氏らは述べている。詳細は「Diabetologia」オンライン版に3月28日掲載された。

研究グループは、食事中の硝酸塩や亜硝酸塩の不足がメタボリック症候群を引き起こすとの仮説を立て、マウスを用いた研究で検証した。6週齢のオスの野生型C57BL/6Jマウスを、1週間から22カ月にわたって通常の飼料を摂取させる群と通常飼料と摂取カロリーは同じだが硝酸塩と亜硝酸塩を含まない飼料を摂取させる群に分けて、代謝指標への影響を比較検討した。

その結果、硝酸塩と亜硝酸塩を含まない飼料を3カ月間摂取させたマウスでは、内臓脂肪の蓄積や脂質異常症、耐糖能異常が生じ、18カ月間摂取させると体重増加や高血圧、インスリン抵抗性、内皮機能不全が引き起こされることが分かった。また、こうした飼料を22カ月間にわたって摂取させたマウスでは突然死が認められ、死因の約80%は急性心筋梗塞を含む心臓病であったことも明らかにされた。なお、研究期間を通して飼料の摂取量には両群間で差はみられなかった。

また、研究グループの検討によると、これらの疾患や異常の発生は内皮型一酸化窒素(NO)合成酵素の発現低下やアディポネクチンの低下のほか、腸内細菌叢の異常とも有意に関連していた。

研究グループはこの知見をヒトに当てはめると、「10歳代で野菜を食べなかった人では内皮型NO合成酵素の発現低下や腸内細菌叢に異常がもたらされ、20歳代ではメタボリック症候群を、40歳代では肥満や高血圧を発症し、50歳代になると心臓突然死リスクが上昇する可能性を示唆している」と説明している。(HealthDay News 2017年5月1日)

Abstract
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00125-017-4259-6

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