1-1 HDN5月1日「今日のニュース」No.2
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母乳の検査がマンモグラフィの代わりになる?

出産年齢の女性では、母乳を分析する検査がマンモグラフィに代わる日が来る可能性があると、新たな予備的研究で示唆された。母乳を用いて乳がんの徴候を調べる新たな技術が開発され、有望な結果が得られたという。

研究筆頭著者である米クラークソン大学(ニューヨーク州ポツダム)のRoshanak Aslebagh氏は、「乳がんの女性では、乳がんでない女性と比較して、母乳におけるタンパク質の発現に変化がみられることを突き止めた。これらのタンパク質が乳がんのバイオマーカーとなる可能性がある」と述べている。

今回の結果は、さらに研究を重ねて裏付けをとる必要があるが、これまでの研究でも同様の知見が得られているとAslebagh氏は話している。

マンモグラフィは若い女性に多い「高濃度乳房」には最適とはいえず、代わりとなる有効な乳がんスクリーニング法が求められている。若い女性の乳房組織は、脂肪よりも乳腺の濃度が高い傾向があり、画像診断ではがんを見つけにくい。また、40歳未満で発症する乳がんは悪性度が高い場合があるため、早期発見がさらに重要になると同氏は指摘する。母乳からは乳腺組織の上皮細胞を採取することができ、乳がんの多くはこの上皮細胞から発生するという。

今回の研究では、24~38歳の女性8人から、母乳検体10件を採取した。検体のうち5件は乳がんのある乳房から採取し、5件は正常な乳房から採取した。被験者のうち2人は自分自身の「対照」として、正常な側とがんのある側のそれぞれの乳房から検体を提供した。

その結果、がんのある乳房から採取した母乳には複数の化学的差異が認められた。今回の結果が裏付けられれば、乳がんを早期に発見するだけでなく、乳がんリスクを予測する手段にもなる可能性があると、Aslebagh氏は述べている。

米ノースダコタ大学病理学准教授のKurt Zhang氏は、この結果は意外なものではないと話す。同氏は以前の研究で、乳がんの家族歴によって母乳中に産生されるタンパク質を予測できることを報告している。「がんの発症により体液中のタンパク質の組成は変化する。例えば、われわれは乳頭吸引液中にみられる(がんの)タンパク質バイオマーカーをいくつか特定している。残る疑問は、どのくらい早い段階でそれを特定できるかということである」と、同氏は述べている。

今回の研究は、米シカゴで4月22~26日に開催された米国生化学・分子生物学会(ASBMB)年次集会で発表された。学会発表された研究結果は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2017年4月22日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/could-breast-milk-tests-replace-mammograms-721862.html

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