4HDN国内ニュース5月15日配信2
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2型糖尿病患者の細小血管合併症に所得や教育レベルが影響 ――日本人の若年患者を対象に検討

日本人の若い2型糖尿病患者では、患者の教育レベルや所得、雇用状況が糖尿病網膜症や糖尿病腎症といった合併症の発症と関連することが、千鳥橋病院(福岡県)予防医学科の舟越光彦氏らの研究グループの検討で分かった。社会経済的な地位が低いと細小血管合併症の発症につながりやすく、研究グループは糖尿病合併症の予防には社会経済的な格差を解消する医療政策が不可欠だとしている。詳細は「PLOS ONE」オンライン版に4月24日掲載された。

2型糖尿病といった慢性疾患では患者の社会経済的な状況が疾患管理に大きな影響を及ぼすことが報告されている。研究グループは今回、若年の2型糖尿病患者を対象に、患者の社会経済的な状況と2型糖尿病による合併症との関連を調べる横断研究を行った。

対象は、2011~2012年に96カ所の病院や診療所に通院する20~40歳の外来2型糖尿病患者782人(うち男性が525人)のうち、網膜症の診断が明らかではない110人を除いた672人。対象患者の医療記録と自記式質問票への回答データを用いて、多変量ロジスティック回帰分析により、教育レベル、所得、健康保険の種類、雇用状況による社会経済状況と糖尿病合併症(網膜症および腎症)との関連を調べた。

その結果、対象患者のうち23.2%が糖尿病網膜症を、8.9%が糖尿病腎症を有していた。年齢や性などを調整後の解析で、糖尿病網膜症になるリスクは、社会経済的地位が高い患者に比べて学歴が中学卒業であると1.91倍、生活保護受給者であると2.19倍、雇用が安定していないと1.72倍、定職に就いていないと2.23倍に上ることが分かった。糖尿病腎症になるリスクも同様に、所得が高い患者に比べて中所得の場合は3.61倍、低所得の場合は2.53倍であった。(HealthDay News 2017年5月15日)

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http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0176087

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