4HDN国内ニュース5月29日配信2
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食前15分のヤマトイモ摂取で食後血糖値の上昇を抑制 ――城西大の研究グループ

米飯を食べる15分前にヤマトイモを摂取すると、食後30分の急峻な血糖値の上昇を抑えられることが、城西大学薬学部の金本郁男氏らの研究で分かった。ヤマトイモの粘性の特性が胃内排泄速度の遅延をもたらした可能性があるという。一方で、30分前の摂取では血糖値の抑制は確認されなかった。研究の詳細は5月18~20日に愛知県名古屋市で開かれた第60回日本糖尿病学会年次学術集会で報告された。

糖尿病の発症や進行を抑えるには、食後の血糖値の急峻な上昇を抑えて血糖値の日内変動を平坦にすることが重要とされ、糖質制限、食べる順番や摂取タイミングによる血糖値への影響がさまざまな方法で検討されている。

同氏らが着目したのは、全国的に消費量が減少し、日本の食卓から姿が見えなくなりつつある「ヤマトイモ」。同氏らはヤマトイモ50gを米飯120gと同時に摂取すると、米飯150gだけを摂取した場合に比べて食後30分の平均血糖値の上昇を約30%抑え、インスリン分泌量にも減少傾向がみられることを既に報告している。そこで今回はヤマトイモの摂取タイミングを変えた場合の食後血糖値への影響を調べた。

健康なボランティア女性8人(平均年齢22.1歳、平均BMI 21.0、平均HbA1c値5.1%)を対象に、21時以降を絶飲食で過ごしてもらった翌朝に、(1)米飯150g摂取群、(2)米飯120g摂取群、(3)米飯120g+ヤマトイモ50g同時摂取群、(4)米飯120g+ヤマトイモ50gを15分前に摂取する群、(5)同30分前摂取群の5群にランダムに分けてクロスオーバー試験を行った。なお、今回の検討では生のヤマトイモではなく市販の冷凍ヤマトイモを使用した。

その結果、米飯150g摂取群に比べて、ヤマトイモを15分前に摂取した群では食後30分の平均血糖値の上昇が有意に抑えられることが分かった(対150g摂取群;P<0.05)。また、ヤマトイモを摂取した群では、いずれの摂取タイミングでも米飯だけを摂取した群に比べて血糖値の上昇曲線下面積(IAUC)が低く、ヤマトイモを15分前に摂取した群と米飯150g摂取群の間には有意差がみられた(対150g摂取群;P<0.05)。

ヤマトイモを15分前に摂取した際に食後30分の血糖値が抑えられた要因について、同氏は、(1)ヤマトイモの粘性の特性により食品が胃内に長く留まり、胃内排泄速度が遅延して糖質の吸収速度が遅くなった可能性、(2)ヤマトイモに含まれるムチンなどの水溶性の粘り成分が米飯を包み込み、消化酵素による糖の分解が抑えられて小腸粘膜でのグルコースの吸収が遅延した可能性を指摘している。(HealthDay News 2017年5月29日)

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