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米女優アンジェラ・バセット、糖尿病と心疾患の関連強く訴え

米女優のアンジェラ・バセット(Angela Bassett)は、数十年にわたり映画やテレビで広く活躍し、1993年にはゴールデン・グローブ賞を受賞、アカデミー主演女優賞にもノミネートされるなど女優として輝かしい経歴を持つ。そうした彼女が最近、精力的に取り組んでいるのが、2型糖尿病と心血管疾患との関連にスポットライトを当てた啓発活動だという。

バセットはこの問題に詳しい。というのも、2型糖尿病を患っていた彼女の母親が2014年、心疾患のため78歳で亡くなったことによる。

「母を亡くすまで、2型糖尿病が心筋梗塞などと強く関わることに気づかなかった」とバセットは当時を振り返っている。彼女は、もしこうしたリスクを知っていて、母親の生活習慣を改善できていれば結果は大きく違っていただろうと後悔の念を語っている。

米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)循環器内科学部門の部門長を務めるGregg Fonarow氏は「2型糖尿病患者では心筋梗塞や脳卒中、末梢動脈疾患の発症やこれらの疾患による早期死亡リスクが高く、心不全のリスクも2~8倍に高まる。しかし、心血管疾患は2型糖尿病患者の死亡や障害の原因の第1位を占めることは意外と知られていない」と指摘している。また、米国心臓協会(AHA)によると、成人の糖尿病患者では糖尿病を持たない人に比べて、心血管疾患による死亡リスクは2~4倍に上るという。

米国では5月半ばに「For Your SweetHeart」と銘打ったキャンペーンが開始された。これは、2型糖尿病患者は心血管疾患を発症しやすいことを認識しておくことの重要性を啓発する活動で、製薬企業のベーリンガーインゲルハイム社とイーライリリー・アンド・カンパニー社の資金提供によって展開されている。キャンペーンサイト(https://www.foryoursweetheart.com/)では教育ビデオや専門家による解説、糖尿病と心血管疾患の関連にまつわるクイズなどが閲覧できる。

糖尿病と心血管疾患が密接に関わる原因について、AHAは「これら2つの疾患には高血圧、LDL-コレステロールや中性脂肪などの脂質異常、過体重や肥満、座りがちな生活習慣などの多くのリスク因子が共通しているためだ」と説明している。一方、Fonarow氏は「幸運にも、2型糖尿病患者は食生活の見直しや定期的な運動を行うことで心血管リスクを大きく低減できる」と説明している。

運動に関しては、AHAは糖尿病患者に対して、中強度の有酸素運動を週に150分以上、あるいは高強度の有酸素運動を週に75分以上行うよう推奨している。また、中強度~高強度の筋肉トレーニングを週に2回以上行うことも勧めている。さらに、米国糖尿病協会(ADA)は普段の生活で座位時間を減らすよう強く推奨しており、30分ごとに立ち上がって2~3分歩くようにアドバイスしている。

同氏は「アスピリンやスタチン、ACE阻害薬といった心血管保護に働く薬の服用も選択肢として考えられる」としつつ、「糖尿病患者は医師とよく相談の上、心血管リスクを低減させる最適な方策を練る必要がある」と述べている。

糖尿病を持つ家族がいるバセットは、医師から糖尿病前症になりやすいとも言われており、自分の健康には最大限の注意を払っているという。彼女の伯父も糖尿病患者であるが、健康への意識を高めて食生活を改善し、服薬を遵守しているという。「意識すること。それが第一のステップとなる」と、バセットは述べている。(HealthDay News 2017年5月16日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/angela-bassett-puts-the-spotlight-on-heart-health-722634.html

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