Woman performing cpr on a child by a pool
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溺水事故ではバイスタンダーCPRにより神経学的予後が改善

溺水した人に対し、現場に居合わせた人(バイスタンダー)がすぐに胸骨圧迫を始めれば、良好な脳機能を回復できる可能性が高まることが、米南カリフォルニア大学(USC)ケック医学部のJoshua Tobin氏らの研究で分かった。

Tobin氏は、「現場に居合わせた人が救急車の到着前にCPR(心肺蘇生法)を開始した場合、溺水した患者が事故前とほぼ同じ生活に戻れる可能性が高まることが分かった」と述べている。米国では1日10人が溺死しているという。

今回の研究では、溺水事故に遭い心停止のみられた908人を対象として、神経学的予後について検討した。「心停止に至った人に対し、まず命が助かってほしいと願うことは確かである。しかしたとえ生存できても、持続的に植物状態になってしまったなら、それで良かったと考える人はほとんどいないであろう。そのため今回は、神経学的予後の良し悪しに基づいて結果を層別化した」と同氏は説明している。

その結果、バイスタンダーCPRを受けた溺水者では、脳機能の良好な状態で退院できる可能性が3倍になることが判明した。一方、自動体外式除細動器(AED)による治療を受けた場合、溺水者の予後は悪化するようであったという。

Tobin氏は、「AEDの使用により神経学的予後が悪くなる可能性が示された。その理由を説明することは難しいが、もしかしたら、AEDの使用によりバイスタンダーCPRの質が低下したり、途切れたりしたのかもしれない」と説明する。「バイスタンダーCPRが心停止の転帰を改善するというエビデンスは蓄積しつつあり、今回の研究もその1つである。多くの人にCPRを学んでもらいたいが、CPRを知らなくてもできることはある。心停止を目撃したら、救急車を呼び、1分間に100回の胸骨圧迫を行うことだ。それによりその人の命を救える可能性がある」と、同氏は話している。

この研究結果は「Resuscitation」6月号に掲載された。(HealthDay News 2017年5月26日)

https://consumer.healthday.com/public-health-information-30/cpr-news-735/bystander-cpr-helps-save-brain-function-after-near-drowning-722831.html

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