Senior man ith painful arm in sling
image_print
医療・健康ニュース/ハイライト/

高齢者の抑うつは転倒の前触れ? 治療薬の調整が鍵に

高齢者では抑うつ症状が転倒リスクを高めるが、抗うつ薬などの治療薬を適切な用量で用いれば同リスクを抑制できる可能性があることが、新たな研究で示唆された。

研究を実施した米ミシガン大学看護学部助教のGeoffrey Hoffman氏は、「転倒予防を目的とした介入の多くは費用も時間もかかる。しかし、高齢者に精神科の薬物治療の継続を勧め、その際に転倒リスクをモニタリングしながら適宜、治療薬の用量を調整するという介入は、シンプルで費用もそれほどかからない」としている。

同氏らは今回、2006~2010年に全米の健康と退職に関する研究(National Health and Retirement Study)に参加した65歳以上の地域住民7,233人を対象に、抑うつ症状と転倒リスクとの関連について検討した。

身体機能や視力、慢性疾患、社会的支援などで調整して解析した結果、ベースライン時における抑うつ症状の程度が0.5標準偏差(SD)悪化するごとに、2年後までの転倒リスクが30%上昇することが示された。しかし、これらの因子に加えて抗うつ薬や抗不安薬などの精神科の薬剤使用で調整したところ、抑うつ症状と転倒リスクとの関連は減弱し、有意ではなくなった。

Hoffman氏は医師に対し、「高齢患者の治療では、抗うつ薬や抗不安薬などの薬剤の選択や用量の調整は慎重に行うべきだ。また、転倒リスクに関連する症状がないか、患者に確認することも必要だ」と注意を促している。

この研究結果は「Social Science & Medicine」4月号に掲載された。(HealthDay News 5月26日)

https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/senior-citizen-news-778/depression-often-a-precursor-to-falls-in-elderly-people-722264.html

Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES