Woman taking blood sample for measuring sugar level
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日本人高齢2型糖尿病患者の臨床像と処方傾向を解析 ――3万人を超える患者データを分析

400人を超える90歳以上の患者を含めた大規模な高齢2型糖尿病患者データの解析から、高齢患者の血糖や脂質は良好にコントロールされており、また高齢になるほど経口薬やインスリン製剤の処方内容は簡略化していることが分かった。糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)のデータを福元医院(鹿児島県)の福元良英氏らが解析したもので、詳細は、5月18~20日に愛知県名古屋市で開かれた第60回日本糖尿病学会年次学術集会で報告された。

対象は、JDDM参加施設を2015年7月以前に初診し、2016年5~7月に受診歴がある60歳以上の2型糖尿病患者3万5,655人。対象患者を年齢でⅠ群:60~69歳(1万5,690人)、Ⅱ群:70~79歳(1万3,930人)、Ⅲ群:80~89歳(4,563人)、Ⅳ群:90歳以上(404人)の4群に層別し、年代別の臨床像と治療内容を比較した。

解析の結果、2型糖尿病の推定罹病期間と通院期間は、高年代になるほど延長していた。血圧・血糖・脂質の年代別の傾向をみると、高年代ほど収縮期血圧(SBP)は高く、拡張期血圧(DBP)は低くなる傾向がみられ、また、平均HbA1c値は70歳代以上では6.9%、60歳代でも7.0%と良好にコントロールされていた。さらに、LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、トリグリセライド(TG)の各値はいずれも高年代ほど低かったが、クレアチニン値は加齢に伴い高値を示した。

全体的な処方内容については、高年代になるほど食事療法の割合が増加し、経口薬の割合は減少した。経口薬の処方頻度はI群ではSU薬+ビグアナイド(BG)薬+DPP-4阻害薬が最も多く、II・III・IV群ではDPP-4阻害薬の単剤処方が最も多かった。経口薬の処方は、高齢になるほどDPP-4阻害薬の単独投与が増えた他、数ある処方の中で上位5位以内の処方が占める割合も高まり、処方を簡略化する傾向がみられた。インスリンの使用状況は、高年代ほど超速効型+持効型療法の割合が低下し、経口薬を併用するBOT(basal supported oral therapy)療法の割合が高まっており、高齢患者における低血糖への配慮が伺えた。(HealthDay News 2017年6月12日)

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