2HDN糖尿病ニュース6月15日配信2
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インスリンを使用しない2型糖尿病患者の血糖自己測定は不要? ――ADA 2017で発表

インスリン療法を受けていない2型糖尿病患者は、血糖自己測定(SMBG)を行わなくても血糖コントロールには悪影響はないとする研究結果が第77回米国糖尿病学会(ADA 2017、6月9~13日、サンディエゴ)で発表され、「JAMA Internal Medicine」6月10日オンライン版に同時掲載された。こうした患者ではSMBGを行っても行わなくても1年後の血糖コントロールや健康関連QOL(生活の質)スコアに差はみられなかったという。

研究を行った米ノースカロライナ大学のLaura Young氏によると、良好な血糖コントロールを維持する最善策は、医師の指示通りに服薬を守ることと、きちんと自己管理を継続することにあるという。ただし、SMBGは新しい薬剤の服用を開始したり用量を変更する際には役立つ可能性がある他、「低血糖を避けるためにも、インスリン療法を受けている患者は定期的にSMBGを行うことが必須となる」と同氏は強調。患者は自分がSMBGを必要とするのかどうかを主治医に確認するようアドバイスしている。

今回対象としたのは、ノースカロライナ州にあるプライマリケアの15施設を受診している、インスリン療法を受けていない2型糖尿病患者450人(平均年齢61歳、平均罹病期間は8年)。対象患者を(1)SMBGを1日1回行う群(150人)、(2)SMBG+フィードバックメッセージを受け取る群(148人)、(3)SMBGを行わない群(152人)の3群にランダムに割り付けて1年間追跡した。なお、研究開始時には対象患者の約4分の3がSMBGを行っていた。

その結果、1年後の平均HbA1c値と健康関連QOLスコアには3群間で有意な差はみられなかった。なお、試験開始から数カ月間は、SMBGを行わなかった群に比べてSMBGを行った2群でHbA1c値は有意に改善していた。にもかかわらず1年後に有意差が消失したのは、「SMBG群ではコンプライアンスが徐々に低下したことが影響している可能性がある」と同氏らは指摘している。

糖尿病専門医である米モンテフィオーレ医療センター・臨床糖尿病センター長のJoel Zonszein氏は、今回の研究で導かれた結論には同意を示しているが、自身は全ての患者にSMBGの知識を身につけ、具合が悪い時や療法内容を変更した時には自己測定するように強く勧めているという。また、SMBGの目的は低血糖を回避することであり、「特にスルホニル尿素薬を服用している際には頻回の測定が必要だ」としている。

ただし、同氏自身の患者の多くはメトホルミンやGLP-1受容体作動薬、SGLT-2阻害薬を服用している患者が多く、「これらの薬剤を服用している場合は重症の低血糖の頻度は極めて低く、SMBGを必要とするケースはほとんどみられない」と付け加えている。また、頻回の自己測定は抑うつにつながる可能性もあるとし、「SMBGは穿刺による痛みを伴い、コストも高い。患者に行ってもらうには、それ相応の理由が必要になるだろう」とコメントしている。(HealthDay News 2017年6月10日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/can-folks-with-type-2-diabetes-forgo-the-finger-stick-723567.html

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