2HDN糖尿病ニュース6月22日配信2
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ブロッコリー新芽の成分が2型糖尿病の血糖管理に有望?

ブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウト)に多く含まれる「スルフォラファン」と呼ばれる物質が、肥満を伴う2型糖尿病患者の血糖コントロールに役立つ可能性のあることが、スウェーデンで行われた研究で分かった。

ただし、研究を行ったイェーテボリ大学(スウェーデン)のAnders Rosengren氏によると、この研究は小規模かつ追跡期間も短いもので、対象患者はメトホルミンを服用していたためスルフォラファン単独の作用を確認したものではない点を指摘している。また、研究で用いたスルフォラファンは純度と有害性を調べた上で濃縮したものを使用しており、「市販されているサプリメントを2型糖尿病の治療に用いることは勧められない」と、同氏は注意を促している。

スルフォラファンはカリフラワーやメキャベツ、ブロッコリーなどアブラナ科の植物に含まれる物質で、特にブロッコリースプラウトに多く含まれる。Rosengren氏らによると、これまでの基礎研究で、スルフォラファンは炎症の抑制に働き、がんや脂肪肝にも効果を発揮する可能性が示唆されているという。

同氏らは、まず、2型糖尿病に関連する遺伝子活性を調節する可能性がある化合物を同定するため、3,800超の物質をスクリーニングし、スルフォラファンに着目した。次に、培養した肝細胞を用いた実験でスルフォラファンは肝細胞におけるグルコース産生を抑制した他、糖尿病モデルラットを用いた実験では、肝臓において2型糖尿病に関連する一部の遺伝子発現が低下することが分かった。

さらに、同氏らはメトホルミンを服用中の2型糖尿病患者97人を対象にスルフォラファンの有効性を検討する臨床試験を行った。対象患者の多くで血糖コントロールは良好に管理されていたが、37人はコントロール不良例であった。対象患者を、メトホルミンに加えてスルフォラファンの粉末を12週間摂取する群とプラセボの粉末を摂取する群にランダムに割り付けて観察した。

その結果、研究開始時点で血糖コントロール不良だった肥満を伴う患者群では、スルフォラファンの摂取によりHbA1cの平均値が開始時の約7.4%から12週後には約7.0%へと低下したことが分かった。一方で、その他の患者群ではスルフォラファンによる血糖値の改善効果は確認されなかった。

Rosengren氏らの研究グループは今後、スルフォラファンが糖尿病前症から2型糖尿病への進展を抑制できるかどうかを調べる予定だという。なお、同氏らは、肝臓におけるグルコース産生抑制を目的としたスルフォラファン使用の特許を出願している。

一方で、ある栄養の専門家は「血糖調節の仕組みは複雑であり、たった1つの栄養素で血糖コントロールができるという誤解を広めることにならないか」と懸念を示している。しかし、Rosengren氏は「ブロッコリーを食べる量を増やすことは、血糖コントロール以外のさまざまな視点からも体に良い影響を与えるのは確かだ」とコメントしている。

この研究結果は「Science Translational Medicine」6月14日号に掲載された。(HealthDay News 2017年6月14日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/food-and-nutrition-news-316/broccoli-extract-shows-promise-for-type-2-diabetes-723701.html

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