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全身持久力を高く維持すると2型糖尿病の予防につながる 日本人男性約7,000人を23年間追跡調査

全身持久力を高く維持すると2型糖尿病の発症リスクが低下し、予防につながる可能性のあることを、東北大学大学院医工学研究科健康維持増進医工学分野の門間陽樹氏らの研究グループが明らかにした。一方で、全身持久力が一時的に高くなっても2型糖尿病リスクには影響を及ぼさないことも分かった。医薬基盤・健康・栄養研究所、東京ガス株式会社と共同で行ったもので、詳細は「Medicine & Science in Sports & Exercise」5月16日オンライン版に掲載された。

2型糖尿病の予防や進展抑制には運動が不可欠とされ、中でもジョギングやランニングで向上する「全身持久力(cardiorespiratory fitness)」を高く維持することが重要であるという考え方が広く受け入れられている。しかし、高い全身持久力をどのくらいの期間維持すべきか、あるいは一時的に高めるだけでも有効なのかは明らかにされておらず、現在行われている運動療法では、期間などに関する具体的な処方はなされていないのが現状だ。

そこで、同氏らは今回、追跡調査を開始する前に全身持久力を複数回測定した男性を23年間追跡し、全身持久力を高く維持した場合と一時的に高い値を示した場合の2型糖尿病の発症リスクへの影響を調べた。

対象は、追跡調査を開始する前の8年間(1979~1987年)で全身持久力を4回以上測定し、1986~1987年に登録した糖尿病ではない男性7,158人(20~60歳)。参加者それぞれの全身持久力の曲線下面積(AUC)を算出し、AUCの大きさに基づいて4群に分けて、2型糖尿病の発症率を2009年まで23年間追跡した。

その結果、追跡期間中に1,495人が2型糖尿病を発症した。複数因子を調整した解析によると、全身持久力が継続的により高い(AUCがより大きい)群ほど2型糖尿病の発症リスクが徐々に低下することが分かった。全身持久力が最も低い群に比べて最も高い群では2型糖尿病の発症リスクは28%低下していた。

また、全身持久力が一時的に高い「スパイク」の状態を表す指標(ピークの面積からAUCを減算して算出)に基づいて、同様に4群に分けて2型糖尿病の発症リスクとの関連をみたところ、スパイクの高低と2型糖尿病の発症リスクとの間には関連は認められなかった。(HealthDay News 2017年6月26日)

Abstract
https://insights.ovid.com/pubmed?pmid=28489687

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