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腰痛に対するヨガの効果は理学療法に匹敵

慢性の腰痛がある人は、ヨガを行うと理学療法と同程度の症状緩和が得られる可能性があることが、米ボストン大学医学部准教授のRobert Saper氏らの研究で分かった。12週間にわたってヨガまたは理学療法を実施した人では疼痛の低減が報告され、この改善は1年間維持されたという。

ただし、いずれの介入でも、鎮痛薬が不要になった人もいたが、明らかな改善が認められなかった人も多かった。同氏は「今のところ多くの人に有効であることが証明されている慢性腰痛の治療法は1つもない。今回の結果はその現実を反映している」と話している。

米国内科学会(ACP)が今年発行したガイドラインでは、腰痛の治療には薬剤以外の方法をまず試すべきだとしている。これは鎮痛薬などの薬剤があまり有効でなく副作用もあることが主な理由だ。一方で、治療の選択肢としてヨガのほか、温熱療法や鍼治療、マッサージも挙げられているが、それらのエビデンスは十分に確立されていないこともACPは強調している。

今回の研究は、補完代替医療を利用する機会の少ない患者に着目。低収入で民族的マイノリティであり、12週間以上続く慢性腰痛のある患者320人(平均年齢46歳)を対象とした。被験者は、週1回のヨガクラスに12回参加する群、理学療法を15セッション受ける群、または腰痛管理に関する本を受け取る“教育”群のいずれかにランダムに割りつけられた。ヨガ群は12週以降、ヨガクラス継続群またはDVDやマニュアルを用いた自宅練習群に分けられた。

12週目の時点で、ヨガ群と理学療法群ではいずれも教育群よりも大きな改善が認められた。臨床的に意味のある(つまり、日常生活に変化がみられるような)疼痛と障害の改善がみられた患者の割合は、教育群の23%に対し、ヨガ群では48%、理学療法群では37%だった。なお、ヨガ群と理学療法群の間には統計的に有意な差はなかった。

ヨガ群と理学療法群で得られた改善効果は、1年間にわたり持続していた。なお、12週以降もヨガクラスを継続した群と自宅練習群の間に差は認められなかった。

この研究の付随論説を執筆した米アラバマ大学バーミンガム校准教授のStefan Kertesz氏は、「すばらしい研究結果だ。ヨガは、医師が腰痛患者に提案できる新たな選択肢となるはずである」と評価。ただし、過大評価はすべきではないと強調し、「ヨガの効果が認められなかった患者も多かったことを認識しておく必要がある。また、実際に治療を選ぶ際は、患者の好みや実用性も考慮すべきだ」と話している。

Saper氏もこれに同意し、ヨガや理学療法には費用面の問題があると指摘。さらに、「ヨガには多くのスタイルがある。今回検討したヨガクラスは、一定の規格を設け、椅子などの道具を用いた穏やかなポーズと呼吸法、瞑想を含むものであった。一般的に行われているヨガクラスは、ひどい痛みのある患者には適さない可能性もある」と話している。

本研究は「Annals of Internal Medicine」6月20日オンライン版に掲載された。(HealthDay News 2017年6月19日)

https://consumer.healthday.com/bone-and-joint-information-4/backache-news-53/yoga-soothes-back-pain-in-study-723810.html

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