2HDN糖尿病ニュース7月6日配信1

1型糖尿病患者の約半数でインスリン分泌能が残存

1型糖尿病患者の約半数では、発症から10年以上が経過してもなお、わずかながらも内因性のインスリン分泌能が残存していることが「Diabetes Care」6月15日オンライン版に掲載の論文で報告された。

これまで1型糖尿病患者は、発症から数年以内にインスリン分泌能を消失していくものと考えられてきた。しかし今回、罹病期間が10年以上の1型糖尿病患者であってもインスリン分泌能を保持している患者が多く存在することが明らかにされ、この概念に疑問を呈する研究結果が得られた。

この研究は、ウプサラ大学(スウェーデン)のDaniel Espes氏らによるもので、罹病期間が10年以上で18歳以上の1型糖尿病患者113人を対象に、超高感度C-ペプチドELISAを用いて残存する膵β細胞機能の程度を調べた。また、C-ペプチドが陽性だった患者14人と陰性だった患者12人、健康な対照群(15人)から採取した血液サンプルを分析した。

その結果、罹病期間が10年以上と長期にわたるにもかかわらず、インスリン分泌能が残存している1型糖尿病患者では、免疫系で重要な働きを担うインターロイキン(IL)-35と呼ばれる蛋白質の血中レベルが高いことが分かった。なお、過去の研究では、1型糖尿病と新たに診断された患者や発症後数年が経過した患者では、IL-35の血中レベルは健康な人よりも低いことが示されていた。

自己免疫疾患である1型糖尿病では、免疫系が誤って膵β細胞を攻撃してしまい、インスリンが分泌できなくなってしまう。そのため、1型糖尿病患者はインスリンを毎日頻回の注射やインスリンポンプを介して常に補充しなければならない。

研究チームは、1型糖尿病患者に残存しているインスリン分泌能を増強させることができるかどうかを検証するため、新たな研究を開始したとしている。(HealthDay News 2017年6月30日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-i-diabetes-news-182/many-people-with-type-1-diabetes-still-make-some-insulin-723966.html

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