2HDN糖尿病ニュース7月27日配信2
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米国成人の1億人以上が糖尿病または糖尿病前症 -CDC調査

米国では1億人以上の成人が糖尿病または糖尿病前症であることが、米疾病対策センター(CDC)の調査で分かった。2015年の時点で、総人口の約9%に当たる3030万人が糖尿病を持ち、8410万人が糖尿病前症であると推計された。

糖尿病前症とは、血糖値は正常域よりも高いが、経口薬やインスリンによる治療を必要とする糖尿病の発症には至っていない状態を指す。糖尿病前症の段階で運動や食生活の是正を始めれば、2型糖尿病の発症を予防できる可能性が高いが、治療をせずに放置すると5年以内に2型糖尿病に移行するケースが多いとされる。

しかし、今回の報告では、自分が糖尿病や糖尿病前症であることを知っている人の割合は依然として低いことも明らかにされた。成人の糖尿病患者の4人に1人(720万人)は自分が糖尿病であることを知らず、また、自分が糖尿病前症であることを知っているのは全体の11.6%に過ぎなかった。

CDC長官のBrenda Fitzgerald氏は「いまや米国成人の3分の1以上が糖尿病前症であるにもかかわらず、その多くはそのことに気づいていないという憂慮すべき事態に陥っている。今後、対策を強化していかなければならない」と述べている。

一方で、今回の報告によると、新たに糖尿病と診断される患者の割合には急激な上昇はみられず、安定して推移していた。2015年に18歳以上で新たに糖尿病と診断されたのは150万人であった。また、糖尿病の発症率は年齢とともに上昇し、18~44歳では4%だが、45~64歳では17%、65歳以上では25%にまで上昇していた。

米レノックスヒル病院のMinisha Sood氏は「糖尿病患者数の増加率には低下傾向がみられるが、いまだ増加を続けており油断は禁物だ」と警鐘を鳴らす。同氏は今後も予防に注力することで、糖尿病自体だけでなく、網膜症や腎症、神経障害といった細小血管合併症のほか、歯周病や認知症、抑うつ症状など多くの合併症も防げる可能性があると強調している。

今回報告された主な結果は以下のとおり。
(1)糖尿病は米国の死因の第7位であった。
(2)糖尿病前症の割合は女性(29.3%)よりも男性(36.6%)で高かった。
(3)糖尿病の新規診断率は、アジア人(8.0%)や白人(7.4%)よりもアメリカ先住民・アラスカ先住民(15.1%)、黒人(12.7%)、ヒスパニック系(12.1%)で高かった。
(4)糖尿病の有病率は教育レベルで差がみられ、中卒以下の成人は12.6%と最も高く、大卒以上の成人では7.2%と比較的低かった。
(5)地域別にみると、米国南部とアパラチア地域で糖尿病の有病率と新規診断率が高かった。

米クイニピアック大学のHoward Selinger氏は、今回の結果から、収入や教育レベルが低く、特に農村地域に暮らす人で糖尿病と糖尿病前症の発症率が高いことが分かったことを踏まえ、「こうした人々に対して予防の重要性を啓発し、健康的な食生活や運動を促しつつ、一次ケアの提供を充実させることが糖尿病の蔓延を阻止するのに重要だ」としている。(HealthDay News 2017年7月18日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/more-than-100-million-americans-have-diabetes-or-prediabetes-cdc-724703.html

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