2HDN糖尿病ニュース8月3日配信1
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米国でまれな末梢神経障害が増加

糖尿病神経障害は、網膜症や腎症とともに糖尿病の三大合併症として恐れられているが、米国では糖尿病患者数の増加に伴って、これまで頻度はまれであった「自律神経ニューロパチー(autonomic neuropathy)」「小径線維ニューロパチー(small fiber neuropathy)」という2つの型のニューロパチー(末梢神経障害)が増加していると、専門家が警鐘を鳴らしている。

米疾病対策センター(CDC)の調査では、2015年の時点で米国では総人口の9%に当たる3030万人に糖尿病があるとされる。米ペンシルバニア州立大学ミルトンS. ハーシー医療センターのDivpreet Kaur氏によると、いずれの末梢神経障害も糖尿病を主原因の1つとし、長く続く高血糖で血管が障害され、末梢血管に酸素や栄養が行きわたらなくなることが原因だという。

糖尿病を原因とする神経障害では、足やつま先のしびれや無感覚を生じる末梢神経障害が多くを占めるが、同氏が患者数の増加を指摘する2つの障害は「自律神経障害」に分類され、血圧や消化管の働き、性機能、排尿機能、体温や発汗調整といった身体調節機能が障害される。例えば、小径線維ニューロパチーでは痛みや体温調節に重要な役割を担う神経線維に障害が起こる。

この自律神経障害で最もよくみられる症状は立ちくらみで、「立ち上がったときに血圧が下がるために起こる症状で、気を失うように感じる」とKaur氏は説明する。また、小径線維ニューロパチーでは足に「焼けるような痛み」を感じることが多く、痛みはやがて下肢全体に広がり、手に症状が現れることもあるという。

末梢神経障害で立ちくらみなどの症状が現れることはあまり知られておらず、診断がつかずに患者は病院を転々とすることになりかねない。同氏は「こうした症状を訴える患者の全てが神経障害であるとは限らないが、糖尿病や糖尿病前症、メタボリックシンドロームがあるなら、まずは主治医に症状について尋ねることを勧める」と述べている。

また、自律神経ニューロパチーや小径線維ニューロパチーなどの自律神経障害は確立された治療法はなく、前者の治療には身体機能を管理するための薬物治療を、後者の場合には疼痛管理が一般的に行われている。Kaur氏によると、これらの末梢神経障害の進行抑制には、背景にある糖尿病などの基礎疾患を治療し、管理することが重要であるが、末梢神経障害患者の3分の1は原因疾患が特定されていないのが現状であるという。(HealthDay News 2017年7月21日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/misc-diabetes-news-181/blame-diabetes-rates-of-2-nerve-conditions-on-the-rise-724585.html

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