2HDN糖尿病ニュース9月7日配信2
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若い慢性疾患患者で自殺リスク増

20歳代までに糖尿病や喘息などの慢性疾患にかかると、同世代の健康な若者に比べて自殺を図るリスクが4倍以上に高まることが、カナダの研究で示唆された。

この研究は、カナダで行われたメンタルヘルスに関する全国調査(Canadian Community Health Survey-Mental Health)に参加した15~30歳の男女5,248人を対象としたもの。対象者を慢性疾患の有無別に分けて12カ月間に自殺念慮を抱いたり、自殺を計画したり、実際に自殺を図る確率を比較検討した。

その結果、若い慢性疾患患者は、健康な若者に比べて自殺念慮を抱いたり、自殺を計画する、実際に自殺を図る確率がいずれも有意に高く(P<0.01)、結果に影響する因子を調整した解析でも確率はそれぞれ1.28倍、2.34倍、4.63倍に高まっていた。また、慢性疾患患者が自殺念慮を抱く確率は、気分障害を併存すると併存しない場合に比べて1.89倍であることも分かった。

研究を率いたウォータールー大学教授のMark Ferro氏は「これまでの研究で、こうした若い患者の自殺企図リスクは慢性疾患と診断された直後に最も高まることが示唆されている。今回の研究結果を踏まえても、慢性疾患の診断直後は患者のモニタリングを強化し、自殺の予防に努めるべき大事な時期と言えるだろう」と述べている。

また、Ferro氏らは、因果関係は明らかではないものの、若者が慢性疾患にかかると精神疾患を発症する可能性も高まり、自殺念慮や自殺企図リスクの増加につながるのではないかとの考えを示した上で、「慢性疾患と精神疾患の併存は相乗効果をもたらし、自殺に関連した行動を取るリスクはさらに増加するものと考えられる」と説明している。

Ferro氏によると、この研究から、医師は若い慢性疾患患者を診察する際には、慢性疾患だけでなく精神疾患にも留意すべきという重要なメッセージが読み取れるという。「こうした患者の多くでは身体疾患の治療が優先され、精神疾患にはほとんど注意が払われていない。“No health without mental health.(精神的に健康でなければ健康であるとは言えない)”とする原則が臨床の場で定着するにはまだまだ時間がかかりそうだ」と同氏は述べている。

この研究の詳細は「Canadian Journal of Psychiatry」8月17日オンライン版に掲載された。(HealthDay News 2017年8月31日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/suicide-health-news-646/chronic-illness-can-plunge-young-adults-into-despair-725726.html

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