2HDN糖尿病ニュース10月12日配信1
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「家族と楽しくゲーム感覚」で運動量は増やせる

家族で歩数目標の達成をゲーム感覚で楽しむと、得られるインセンティブが少なくても運動量が増えることが新しい研究で示された。参加者は全員白人で、一般的な米国人よりも健康で経済的にも恵まれている人が多かったが、研究を行った米ペンシルベニア大学のMitesh Patel氏は「家族や仲間と一緒にゲームを楽しむ方法は、健康的な習慣を身につける有望なアプローチになるだろう」と述べている。詳細は「JAMA Internal Medicine」10月2日号に掲載された。

この研究には94家族から200人が参加した(平均年齢は55歳、56%が女性)。活動的に過ごす人が多く、研究開始前の1日の歩数は平均で7,500歩と米国人全体の平均(5,000歩)を上回っていた。また、参加者は全員白人で、世帯収入が10万ドル(約1200万円)を超える家庭が約半数を占めていたほか、フラミンガム心臓研究にも参加しており、心臓病や糖尿病の患者、喫煙者はほとんどいなかった。

参加者には、ウェアラブル装置やスマートフォンのアプリで毎日の歩数を計測してもらった。各家族を、ゲームに参加して歩数目標のフィードバックをメッセージやメールで受け取る群とメッセージだけを受け取る群にランダムに割り付けて24週間観察した。

最初の12週間は、ゲーム群では各家族で歩数目標を達成するゲームに参加してもらった。その仕組みは、各家族には毎週月曜日に70ポイントを与え、日替わりで無作為に選ばれた家族の一人がその日の歩数目標を達成するとポイントを維持でき、達成できなければ10ポイントを失う。週の終わりに50ポイント以上残っていれば銅・銀・金・プラチナの4レベルでレベルアップできるというもの。12週間後に金またはプラチナまでレベルアップできた家族には研究ロゴ入りのコーヒーカップを贈呈した。

その結果、最初の12週間でゲーム群では1日の歩数がベースライン時と比べて平均で1,661歩増加したが、対照群では636歩の増加に止まっていた。参加者の多くはさらに12週間継続し、観察終了時の1日の歩数はベースライン時と比べてゲーム群では1,384歩、対照群では798歩増えていた。

Patel氏によると、運動量を増やすには他者とのつながりが役立つというエビデンスがあるにもかかわらず、ほとんどの運動プログラムは個人に焦点を当てたもので社会的なネットワークが活かされていないという。また、運動を促すようプログラムされたゲーム型のアプリはどれも「人間は理性的に行動し、長期的な目標に沿って意思決定する」ことを想定しているが、「多くの人はそのようには行動しない」と同氏は指摘している。

Patel氏らは、さらに研究を続ける予定で、例えばコントロール不良な糖尿病患者の減量や糖尿病の改善に役立つゲームを探る新しい研究も計画しているという。

付随論説で、米ハーバード大学T. H. Chan公衆衛生学部のイチロー・カワチ氏は「ゲーミフィケーション(購入や運動などを促すためにゲームを利用すること)にはまだまだ未知の部分が多い」と指摘しつつも、「Pokémon GOのようなバーチャルリアリティの世界では娯楽と公衆衛生の垣根が取り払われつつあり、こうしたテクノロジーを用いた魅力的で楽しい方法で健康増進を目指せる時代になりつつある」とコメントしている。(HealthDay News 2017年10月2日)

https://consumer.healthday.com/fitness-information-14/misc-health-news-265/online-game-could-boost-family-fitness-727087.html

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