2HDN糖尿病ニュース11月22日配信2
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低脂肪食による減量で肥満者が長生きに?

肥満の人は低脂肪で飽和脂肪酸の摂取量を抑えた減量食を実践すると、運動の有無にかかわらず余命が延長する可能性のあることが新たなシステマティックレビューとメタ解析で示された。低脂肪食による食事介入で肥満成人の全死亡リスクは18%低減し、介入を行わなかった場合と比べて死亡例が1,000人中6例減ることが分かった。詳細は「BMJ」11月14日オンライン版に掲載された。

論文共著者の一人、英アバディーン大学のAlison Avenell氏は「肥満の人は低脂肪食によりカロリー摂取量を減らして減量すると、早期死亡リスクが低減できるようだ」と述べている。

Avenell氏らの研究チームは、肥満の成人を対象にさまざまな減量法が全死亡や心血管死、がんによる死亡のほか、心血管疾患やがんの発症に及ぼす影響を調べるため、これまで発表されている文献のシステマティックレビューを行った。

研究チームはまず、運動指導や運動プログラムの併用の有無にかかわらず、肥満者を対象に減量食による介入効果を検討したランダム化比較試験(RCT)論文を検索。このうち1966~2016年に実施され、18歳以上で平均BMIが30以上の肥満者を対象に1年間以上追跡した54件のRCT論文(3万206人が参加)を対象にメタ解析を行った。1件のRCTを除いた全ての試験で低脂肪食による介入を行っていた。

その結果、質の高い34件のRCTの解析から低脂肪食による介入で肥満者の全死亡リスクが18%低減することが分かった。また、8件のRCTの解析から低脂肪食による介入で肥満者の心血管死リスクが7%、同じく8件のRCTの解析からがんによる死亡リスクが42%低減することも示されたが、これらのRCTのエビデンスの質は高くなく、研究チームは心血管死やがんによる死亡リスクの低減効果については明確なエビデンスは確認できなかったとしている。

さらに、今回の研究では低脂肪食による介入が心疾患やがんの発症リスクに及ぼす影響を検討するのに十分なデータは得られなかったほか、こうした食事介入に運動を加えるとベネフィットが大きくなると結論づけることはできなかったという。

しかし、運動の有益性について、Avenell氏は「減量食による介入は、確かに運動だけを行うよりも効果は高いが、運動は長期にわたって体重を維持したり、減量以外にも多くの利点があることは明らかだ」とコメントしている。

この研究結果について、専門家の一人で米National Jewish HealthのAndrew Freeman氏は「今回の研究では示されなかったが、減量により肥満者の全死亡率が低下することにはがんや心疾患のリスクが低減することが密接に関連している可能性が高い」と指摘しつつ、「早期死亡のリスクを低減させ余命を延長するには減量だけでなく、食生活の改善やストレスの緩和、社会的支援など多くの側面からの対策を組み合わせて行う必要がある」と述べている。(HealthDay New 2017年11月16日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/dieting-to-lose-weight-health-news-195/one-type-of-diet-can-add-years-to-your-life-728556.html

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