2HDN糖尿病ニュース11月22日配信1
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若年の糖尿病患者で心臓突然死リスク増

50歳未満の若い糖尿病患者は、糖尿病がない同年代の人と比べて心臓突然死リスクは7倍、心臓病による死亡リスクは8倍に上るとするデンマークの研究結果が、米国心臓協会年次集会(AHA 2017、11月11~15日、米アナハイム)で発表された。

研究を主導したコペンハーゲン大学のJesper Svane氏は「医療従事者は、若年の糖尿病患者は死亡リスクが高く、これは主に心臓突然死リスクの上昇によるものであることを認識すべきだ」と述べている。

今回の研究は、2000~2009年に1~35歳、2007~2009年に36~49歳であった全デンマーク人の健康データに基づくもので、追跡期間中に死亡した1万4,294人の死因を特定した。なお、死亡例のうち669人(5%)が糖尿病患者で、このうち1型糖尿病患者が471人、2型糖尿病患者が198人であった。

解析の結果、10万人年当たりの全死亡率は糖尿病患者が235人、糖尿病がない若年者は51人であり、糖尿病患者で糖尿病がない若年者と比べて5倍であった。糖尿病患者の死因は心臓病(34%)が最も多く、心臓病による死亡率は糖尿病患者では糖尿病がない若年者の8倍であり、糖尿病のタイプ別にみると2型糖尿病患者では5倍、1型糖尿病患者では12倍に上っていた。

心臓病による死亡率に糖尿病のタイプで差がみられた点について、Svane氏は「小児期に診断されることが多い1型糖尿病は罹病期間が長いことが影響したのではないか」との見解を述べている。

さらに、糖尿病患者は糖尿病がない若年者と比べて心臓突然死リスクが7倍に上っていることも分かった。この心臓突然死の原因としては冠動脈疾患と致死的な不整脈が多かった。

今回の研究はあくまで関連性を示したに過ぎないが、Svane氏によると、糖尿病患者にみられる血糖値の上昇や脂質値の異常は動脈硬化を促進し、冠動脈疾患リスクを高め、結果的に心臓突然死や心不全リスクの上昇につながると考えられるという。

さらに、1型糖尿病では一般の人よりも“dead-in-bed”syndromeと呼ばれる原因不明の突然死リスクが高いことも報告されている。Svane氏は「1型糖尿病患者で突然死リスクが高まる機序は明らかにされていないが、自律神経ニューロパチー(autonomic neuropathy)と夜間低血糖が原因とするエビデンスが蓄積されつつある」と指摘。今回の研究でも6人に原因不明の突然死がみられたことが報告されているという。なお、米国糖尿病学会(ADA)によると、自律神経ニューロパチーは糖尿病の合併症の一つで、消化管の動きや血圧を調節する神経の機能が障害される状態を指す。

Svane氏は、これまでの研究で血糖や血圧、コレステロールを厳格にコントロールし、適切な治療を行うと糖尿病患者の心臓病に関連した死亡リスクが低減できることが示されていることから、「食生活の是正と運動、減量を行うことで2型糖尿病の予防や進展抑制につながり、ひいては心臓発作や脳卒中の発症、さらにこれらによる死亡リスクも低減できるだろう」とアドバイスしている。なお、学会で発表された知見は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2017年11月13日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/misc-diabetes-news-181/younger-people-with-diabetes-have-7-times-greater-risk-of-sudden-heart-death-728353.html

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