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「まだ中年」でも5人中1人に機能障害

50歳代から60歳代前半の米国人男女の5人中1人に着替えや食事の支度、買い物といった日常生活動作(ADL)を難しくさせるレベルの機能障害があることが米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のグループによる研究で明らかになった。中年期にADL障害があった人が10年後までに回復する割合は3割に届かず、その後もADLが悪化し続けることは珍しくないことが分かったという。詳細は「Annals of Internal Medicine」11月14日オンライン版に掲載された。

この研究はUCSF医学部のRebecca Brown氏らが実施したもの。対象は、米国の中高年のコホート研究(Health and Retirement Study;HRS)に機能障害のない状態で登録された50~56歳の男女6,874人だった。

着替えや入浴などのADLのうち困難を伴う動作が1つ以上ある場合を「ADL障害」と定義して解析した結果、最長で20年間の追跡期間中に50~64歳の研究対象者の22%でADL障害が認められた。また、ADL障害がある人の16%はその後10年間にADLがさらに低下し、19%は死亡していた。一方、28%は機能が回復して障害のない状態に戻っていた。

ADL障害を抱える中年男女で困難を伴う動作として最も頻度が高かったのは「着替え」(14%)で、次いで「移動」(11%)、「入浴」(7%)が続いた。今回の研究では障害の具体的な原因については検討されなかったが、ADL障害があった人の43%に関節炎がみられたほか、肥満者が同程度の割合を占めていたという。

また、低所得層ではADL障害のリスクが高かった。これについて、Brown氏は「低所得層では慢性疾患の罹患率が高く、医療アクセスも制限されているなど、さまざまな要因が関係しているのではないか」との見方を示している。

米イェール大学医学大学院教授のThomas Gill氏は同誌の付随論評で「中年期の機能障害はその人が脆弱であることを示す“危険信号”と受け止めるべき」と指摘。もし高齢期を迎える前に機能障害を抱えることになった場合には、医師に相談してほしいと助言している。

また、同氏は「定期的な運動や減量など生活習慣の是正によって関節炎などの状態が良くなり、将来的な機能障害リスクを低減できる可能性がある」と説明。70~80歳代の高齢者を対象とした同氏らの研究でも、運動プログラムに参加した高齢者は機能障害を抱えることになるリスクが低く、既に障害がある場合も運動によって回復する確率が約30%高かったと紹介している。

なお、Gill氏は「われわれの研究結果が中年層にも当てはまるかどうかは分からないが、理論上は高齢層よりも中年層の人たちの方が運動によって得られる効果は高いと考えられる」としている。

一方、今回の研究を主導したBrown氏も運動することの重要性を強調。「運動するには必ずしもスポーツジムなどに通う必要はない。15分の散歩や自宅での軽いレジスタンス運動などから徐々に始めるのがよい」と助言している。また、同氏も「中年期の機能障害は危険信号」というGill氏の意見に同意を示し、「医師と相談しながら生活習慣を見直すよい機会だと捉えるべき」と付け加えている。(HealthDay News 2017年11月13日)

https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/age-health-news-7/middle-aged-and-impaired-more-common-than-you-might-think-728461.html

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