2HDN糖尿病ニュース11月30日配信1
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乾癬の重症化で2型糖尿病リスクが上昇か

乾癬患者は乾癬のない人と比べて2型糖尿病を発症するリスクが高く、乾癬の重症度が高いほどそのリスクは上昇する可能性のあることが新たな研究で示された。研究論文の責任著者を務める米ペンシルベニア大学皮膚科教授のJoel Gelfand氏らは、この研究は乾癬の重症度と2型糖尿病リスクとの関係を調べた初めてのものだとしている。詳細は「Journal of the American Academy of Dermatology」11月8日オンライン版に掲載された。

この研究は、英国の一般住民のうち成人の乾癬患者8,124人と乾癬のない7万6,599人を前向きに約4年間追跡したもの。乾癬患者を体表面積に占める病変の割合(BSA;2%以下は軽症、3~10%以下は中等症、10%超は重症)で3群に分けて2型糖尿病の発症リスクを乾癬のない人と比較検討した。

その結果、2型糖尿病の発症率は乾癬のない人では2.44%(1,867人)だったのに対し、乾癬患者では3.44%(280人)であった。年齢や性、BMIを調整した解析の結果、乾癬のない人と比べて軽症の乾癬患者群(BSAが2%以下)では2型糖尿病リスクは21%、重症の患者群(同10%超)では64%それぞれ高かった。

また、重症の乾癬患者ではBSAが10%増えるごとに2型糖尿病リスクは20%上昇しており、例えばこの割合が20%の乾癬患者では2型糖尿病リスクは乾癬のない人と比べて84%高く、30%の患者では104%高かった。なお、Gelfand氏らは今回の結果を世界中の乾癬患者に当てはめると、乾癬のない人と比べて乾癬患者では年間で新たに12万5,650人が2型糖尿病と診断されると推計している。

乾癬は炎症によって表皮細胞の過増殖や角化異常が起こる免疫疾患であり、米国の患者数は約750万人と推計されている。Gelfand氏は「これまでの研究で、乾癬における炎症はインスリン抵抗性を引き起こすことや、乾癬と糖尿病には同じ遺伝子変異が認められることなどが報告されており、これらの疾患は生物学的基盤が共通している可能性が示唆されている」と指摘している。

また、Gelfand氏は「今回の知見は、従来知られている糖尿病のリスク因子とは独立して乾癬の重症度が2型糖尿病の発症リスクと強く関連することを示している。現時点では証明されてはいないものの、これらの因果関係を示唆する強いエビデンスになる」と述べ、乾癬患者は病変の大きさなどを定期的に確認することが重要で、特にBSAが10%を超える重症患者では2型糖尿病の予防にも留意する必要があるとアドバイスしている。(HealthDay News 2017年11月20日)

https://consumer.healthday.com/diseases-and-conditions-information-37/psoriasis-news-621/severe-psoriasis-may-make-diabetes-increasingly-likely-728555.html

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