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赤ワインで「リラックス」、蒸留酒で「攻撃的」に?

酒を飲んでどんな気分になるかは、飲んだ酒の種類によって左右されるという研究結果が「BMJ Open」11月21日オンライン版に掲載された。英国の研究グループが21カ国の約3万人を対象とした調査データを分析した結果、赤ワインやビールはリラックスした気分をもたらす一方、蒸留酒は攻撃的な気分や涙もろさにつながりやすいことが分かったという。

この研究を実施したのは英パブリックヘルス・ウェールズNHSトラストのMark Bellis氏ら。アルコールや薬物に関する世界的な調査であるGlobal Drug Survey(世界ドラッグ調査)のデータを分析した。今回の結果を踏まえ、Bellis氏は「アルコールによる情緒への悪影響を知ることは重要だ」と話している。

対象は、2015年11月~2016年1月に実施された調査に協力した21カ国の18~34歳の男女のうち、調査時点から遡って1年間にビール、赤および白ワイン、蒸留酒の4種類を全て飲んだことがあり、自宅および自宅外でよく飲む飲み物としてこれらの中から1種類を挙げた2万9,836人。調査では、これらのアルコール飲料を飲んだ時に(1)活力がみなぎる、(2)リラックスする、(3)セクシーな気分になる、(4)自信が増す―といったポジティブな気分、あるいは(5)疲れる、(6)攻撃的になる、(7)気分が悪くなる、(8)落ち着かない、(9)涙もろくなる―といったネガティブな気分を経験するかどうかについて聞いた。なお、蒸留酒にはウイスキーやブランデー、ジン、テキーラなどさまざまな種類があるが、蒸留酒の種類に関するデータは含まれていない。

その結果、「飲んだ時に攻撃的な気分になる」との回答率が29.8%と最も高かったのが蒸留酒だった。これに対し、赤ワインを飲んで攻撃的な気分になると回答した人の割合は7.1%だった。

また、リラックス効果が最も高かったのは赤ワインで、回答者の52.8%が「赤ワインを飲んだ時にリラックスする」と回答していた。ビールについても約半数の回答者が「リラックスする」としていた。

一方、蒸留酒は攻撃的な気分だけでなく、気分の悪さ、落ち着きのなさ、涙もろさをもたらしやすいことも分かった。ただし、赤ワインにもネガティブな作用はあり、「飲んだ時、疲れた気分になる」と回答した人が最も多かったのは赤ワインだった。

Bellis氏は「アルコール濃度の違いを考えれば、酒の種類によって脳や情緒への作用が異なるのは当然である」とした上で、「蒸留酒は早いペースで飲まれることが多く、アルコール濃度も高いため、短時間で気分に刺激を与える一方、それ以外のアルコール飲料は食事とともにゆっくり飲まれることが多い。こうしたことが今回の研究結果に影響しているのではないか」との見方を示している。

アルコールの作用には男女差もみられ、男性よりも女性の方がアルコールによってポジティブあるいはネガティブな感情を抱きやすい傾向が認められた。しかし「攻撃的な気分」だけは例外で、飲酒した時にこのような気分になる確率は女性よりも男性の方が高かった。

さらに、アルコール依存症患者は飲酒によってポジティブな気分になる確率が高いことも示された。例えば、飲酒した時に活力がみなぎると回答した人の割合は、依存症でない人の5倍であった。ただし、アルコール依存症患者では飲酒した時に攻撃的な気分や疲れなどネガティブな気分を味わう確率も高かった。

「自分の酔い方に問題があると感じる場合は、飲む酒を蒸留酒からビールや赤ワインに変えるのも場合によっては有効である」とBellis氏は助言する。ペースを守って飲み、アルコール度数の低い酒やノンアルコール飲料を選ぶのもよいという。ただし、アルコール依存症の人の場合は1杯飲めば抑制できなくなる可能性が高いため注意が必要だと専門家は呼び掛けている。(HealthDay News 2017年11月22日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/misc-alcohol-news-13/the-booze-you-choose-can-sway-your-mood-728762.html

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