2HDN糖尿病ニュース12月7日配信2

世界のがんの約6%は過体重と糖尿病が原因

2012年に世界175カ国で発症したがんの5.6%は糖尿病や肥満が原因であることが、「The Lancet Diabetes & Endocrinology」11月28日オンライン版に掲載された新たな研究で報告された。論文の筆頭著者である英インペリアル・カレッジ・ロンドンのJonathan Pearson-Stuttard氏らは、糖尿病と肥満により高血糖や慢性炎症、ホルモン分泌の異常が長期にわたって続くとがんの発症につながる可能性があると指摘している。

Pearson-Stuttard氏らは、世界175カ国における2002年の糖尿病と過体重や肥満(BMI 25以上)の有病率を推定するデータと糖尿病や過体重によるがんの相対リスクに関するデータを収集。世界各地域のがん罹患や死亡に関する疫学データを用いて、2012年における12種類のがん別の人口寄与割合(population attributable fraction;PAF)を推計した。

解析の結果、2012年に新たに発症したがんのうち5.6%は糖尿病と過体重や肥満の両方が原因であり、年間で79万2,600件に上ることが分かった。このうち約2%(28万100件)は糖尿病を原因とし、約4%(54万4,300件)は過体重や肥満によるものであった。中でも肝臓がんの24.5%、子宮内膜がんの38.4%は糖尿病や過体重、肥満を原因としていた。

また、糖尿病に関連したがんの26.1%と過体重に関連したがんの31.9%は、1980年から2002年にかけて増加した糖尿病や過体重の有病率の影響によるものと考えられた。こうした糖尿病や過体重、肥満によるがん症例の多くは経済的に裕福な欧米各国で多くみられ、東アジアと東南アジア諸国がこれに続いていた。

付随論説を執筆した米ワシントン大学セントルイス校のGraham Colditz氏は「糖尿病と肥満はいずれもがん発症の原因となるものだが、これらのリスク因子は予防できるものだ。一般住民に対して、生涯にわたって適正体重を維持することの重要性を広く啓発していく必要がある」と強調している。

世界の糖尿病人口は4億人を突破し、過体重や肥満の成人は20億人を超えるとも推計される。Pearson-Stuttard氏は「肥満や糖尿病の患者を減らさなければ、これらのリスク因子によるがん発症は世界的に増加し続けるだろう」と警鐘を鳴らし、糖尿病と肥満の予防とスクリーニング対策を強化するよう努力していくべきだと話している。(HealthDay News 2017年11月28日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/mis-cancer-news-102/6-percent-of-cancers-caused-by-excess-weight-diabetes-728827.html

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