2HDN糖尿病ニュース12月28日配信1
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妊娠中の高血糖で子どもの先天性心疾患リスクが上昇

妊娠糖尿病の母親から生まれた子どもは先天性心疾患リスクが高まることはよく知られている。このたび、「The Journal of Pediatrics」12月15日オンライン版に掲載された新たな研究から、母親が妊娠14週までの妊娠初期に高血糖状態になるだけでも、子どもの先天性心疾患リスクが上昇する可能性のあることが分かった。

この研究は、米スタンフォード大学医学部小児心臓病学のJames Priest氏らが行ったもの。2009~2015年に出産した妊婦とその子ども1万9,107組の診療録データを用いて、母親の血糖値と子どもの心臓関連疾患との関係について後ろ向きに分析した。

その結果、生まれた新生児のうち811児に先天性心疾患が認められた。解析の結果、妊娠前および妊娠中に糖尿病のなかった妊婦において、妊娠初期の血糖値が10mg/dL上昇するごとに子どもの先天性心疾患リスクが8%増加した。なお、この研究には一部の遺伝性疾患のある新生児や双子以上の多胎出産例、極端な痩せや肥満の母親などは対象に含めなかった。

Priest氏は「先天性心疾患のある子どもを出産した妊婦のほとんどで糖尿病は認められなかった。妊娠初期の血糖変動を注意深く観察することで、妊娠以前および妊娠中に糖尿病を発症しなかった妊婦でも子どもの先天性心疾患リスクを予測できる可能性がある」とニュースリリースの中で述べている。

専門家の一人で、この研究をレビューした米サウスサイド病院のBarry Goldberg氏は「この研究結果は、妊娠糖尿病だけでなく、妊娠中の高血糖状態もスクリーニングと治療の対象とすべきことを強く示唆している」と述べている。同氏によると、胎児期に心臓が正常に発達しないことで生じる先天性心疾患は、先天性異常の中でも最も頻度が高く、出生児1,000例中8例、全体の約1%にみられるという。

同じく専門家の立場から米ハッチンソン病院のMichael Grosso氏は、この研究は診療録を後ろ向きに解析したもので、妊娠中の母親の高血糖状態と子どもの先天性心疾患リスクとの関連を示したに過ぎないとしつつ、「今後、前向き研究で検証する必要がある」と強調している。なお、Priest氏らはこの研究をさらに進めていく予定だという。

また、Goldberg氏は「妊娠初期における血糖値の上昇と子どもの先天性心疾患の関連性が確証されれば、今後の産科ケアにも大きな影響を及ぼすだろう」と指摘している。「これらの関連が明らかにされれば、妊婦に対する早期から積極的な血糖コントロールを行うことで先天性心疾患を抱える子どもが劇的に減り、多くの乳児の命を救うことになると思われる」と同氏は述べている。(HealthDay News 2017年12月15日)

https://consumer.healthday.com/disabilities-information-11/misc-birth-defect-news-63/mom-to-be-s-high-blood-sugar-may-raise-baby-s-odds-for-heart-defects-729326.html

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