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カゼイン加水分解ミルクに1型糖尿病予防効果みられず

遺伝的に1型糖尿病の発症リスクが高い乳児に特別に調整したカゼイン加水分解ミルクを与えても、1型糖尿病のリスクは低減されない可能性のあることが「Journal of the American Medical Association(JAMA)」1月2日号に掲載された二重盲検デザインのランダム化比較試験(RCT)で報告された。

これまでの研究で、遺伝的にリスクが高い乳児に牛乳をベースとした通常のミルクを与えると、1型糖尿病を発症しやすくなる可能性が示唆されている。この原因として、牛乳に含まれる複雑な構造の蛋白質への生後早い時期からの曝露の関与が指摘されている。今回、ヘルシンキ大学(フィンランド)のMikael Knip氏らは、遺伝的に高リスクな乳児に通常の牛乳に含まれる蛋白質を与える時期を遅らせることで、1型糖尿病の発症リスクが低減するかどうかを調べるRCT(TRIGR試験)を行った。

対象は、2002~2007年に15カ国78施設から登録した一等親内に1型糖尿病の患者がいる乳児2,159人。母乳育児期間を終えた後、乳児を牛乳の蛋白質を高度に加水分解して特別に調整したカゼイン加水分解ミルク(extensively hydrolyzed casein formula)を与える群(1,081人)と普通の牛乳の蛋白質を含んだミルクを与える群(対照群;1,078人)にランダムに割り付けて生後6~8カ月まで観察した。この期間中はその他の牛乳蛋白質を与えないように指示し、12歳近くになるまで健康状態を追跡した。

追跡期間は中央値で11.5年であり、対象のうち1,744人(80.8%)が追跡を完了した。解析の結果、1型糖尿病の累積発症率はカゼイン加水分解ミルク群が8.4%、対照群が7.6%であり、カゼイン加水分解ミルクを与えても1型糖尿病リスクの低減はみられないことが分かった。複数因子を調整した解析の結果、対照群に対するカゼイン加水分解ミルク群の1型糖尿病発症リスクは1.1倍(P=0.46)で、両群間に有意な差はみられなかった。

なお、1型糖尿病診断時の年齢はカゼイン加水分解ミルク群が6歳、対照群は5.8歳と両群間に差はみられなかった。(HealthDay New 2018年1月2日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-i-diabetes-news-182/special-baby-formula-doesn-t-seem-to-prevent-type-1-diabetes-729720.html

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