1-1 HDN2月1日「今日のニュース」No.1
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ホットヨガに通常のヨガを上回る血管機能の改善効果はない?

高温多湿の室内で行う「ホットヨガ」に、従来のヨガを上回る心血管保護効果はない可能性が高いことが米テキサス州立大学のグループの研究で明らかになった。運動習慣がない健康な中年の男女を対象としたこの研究では、ホットヨガと通常の室温で行うヨガで血管内皮機能の改善効果に差はないことが示されたという。この研究結果は「Experimental Physiology」1月18日オンライン版に掲載された。

この研究は同大学サンマルコス校ヒューマンパフォーマンス学部運動・スポーツ科学のStacy Hunter氏らが実施したもの。同氏らは以前、中年の男女を対象とした研究で、ホットヨガの一種である「ビクラムヨガ」によって血管内皮機能の改善が認められたことを報告していた。血管内皮機能の低下は、心筋梗塞や脳卒中のリスク因子である動脈硬化の前段階と考えられている。ただ、この研究はビクラムヨガを通常のヨガと比較したものではなかったため、血管内皮機能の改善効果が室温の高さによるものなのか、あるいはヨガの動きそのものによるものなのかは不明だった。

そこで今回の研究では、運動習慣はないが健康な40~60歳の男女52人を40.5度の室温でビクラムヨガを行う群(ビクラムヨガ群)、23度の室温でビクラムヨガ群と同じポーズのヨガを行う群(通常ヨガ群)、いずれのヨガも行わない群(対照群)のいずれかにランダムに割り付けた。ビクラムヨガ群および通常ヨガ群では、90分のヨガ教室を週3回のペースで12週間受けてもらった。血管内皮機能は血流依存性血管拡張反応検査(FMD検査)で評価した。

その結果、二重エネルギーX線吸収法(DXA法)で測定した体脂肪率は通常ヨガ群や対照群と比べてビクラムヨガ群の方が低かった。一方、血管内皮機能は通常ヨガ群では改善したが、ビクラムヨガ群ではわずかに改善する傾向が認められただけだった(それぞれP<0.05、P=0.056)。対照群では血管内皮機能の改善は認められなかった。さらに、研究期間中の血管内皮機能の変化量を全ての群の間で比較したところ有意差は認められなかった。

この結果について、Hunter氏は「通常のヨガでもホットヨガと同程度のベネフィットがあることが示され、驚いた」とコメント。以前、サウナが心血管疾患リスクを低下させたとする研究結果も報告されていたことから、同氏らはホットヨガの高温環境もベネフィットをもたらすと予測していたという。

ビクラムヨガは40度の室温で26種類の連続するポーズを行うもので、世界中に愛好者がいる。今回の研究結果についてHealthDayはビクラムヨガ・インターナショナルにコメントを求めたが、この記事の掲載時点で回答はない。

なお、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)予防心臓病学プログラムのGregg Fonarow氏は「種類にかかわらず、ヨガが心臓の健康に良いという確かなエビデンスはない」と指摘。今回の研究で評価された血管拡張反応にはさまざまな因子が関与しており、その改善が心血管疾患の低減に直接つながるわけではないと説明している。その上で、同氏は「心血管の状態を向上させたいのであれば、運動や健康的な食事、適正体重の維持、血圧や脂質の管理、禁煙といったエビデンスに基づき推奨されている対策を講じるべきだろう」と話している。(HealthDay News 2018年1月19日)

https://consumer.healthday.com/fitness-information-14/yoga-health-news-294/hot-yoga-is-no-better-for-your-heart-study-730328.html

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