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「新生児の梅毒感染が急増」の米国、USPSTFから新勧告案

米国予防医療作業部会(USPSTF)は2月6日、全ての妊婦に対して初回の妊婦健診時に梅毒のスクリーニングを実施すべきとする勧告の草案を公表した。近年、米国では梅毒感染者が増加傾向にあり、梅毒に感染した新生児(先天性梅毒)も急増している。USPSTFは2009年にも同様の勧告を出しているが、今回の草案を作成した専門家の一人は「より緊急を要する事態となっている」として、スクリーニングの必要性をあらためて強調している。

性感染症の一つである梅毒は、妊婦から児へも感染することがある。米国ではこうした先天性梅毒が急増しており、2012年から2016年にかけてほぼ倍増した。2016年の報告数は628例で、1998年以来、最多を記録した。

米疾病対策センター(CDC)によると、梅毒に感染した妊婦は抗菌薬による適切な治療を受けないと児にも感染し、死産や出生児の聴覚障害あるいは視覚障害、神経損傷、骨の変形の原因となることがある。

米国では全体的な梅毒の患者数も増加しており、2016年の梅毒の有病率は人口10万人当たり約9人と、1993年以来最悪となった。感染者の多くは同性愛の男性だが、最近は女性の感染者も増えているという。梅毒には目立った症状がないことが多く、症状があってもかゆみのない発疹やリンパ節の腫れなど、わかりにくい場合がある。

今回の草案は全ての妊婦に対する梅毒スクリーニングを勧めている点で前回の勧告からの変更はないが、草案を作成したUSPSTFの委員で米ハワイ大学准教授のChien-Wen Tseng氏は、以前と比べて緊急性が高まっていることを強調。「感染した妊婦に対しては、できるだけ早く治療を開始することが望ましいが、スクリーニングを受けない妊婦や受けるタイミングが遅い妊婦も多い」と指摘している。なお、USPSTFの報告書によると、分娩時に初めて梅毒のスクリーニングを受けた妊婦が全妊婦の20%を占めていたという調査結果もあるという。

今回の草案の作成には関与していないCDC性感染症予防部門のSarah Kidd氏は、「梅毒は過去の疾患だと考えている人は医師を含めて少なくない。しかし、以前ほどまれではなくなってきていることを認識しておくべきだ」と指摘。今回の草案ではスクリーニングの頻度については言及していないが、「感染リスクの高い女性は初回健診時、妊娠後期、分娩時といったタイミングで複数回受けることが望ましい」との見解を示している。なお、梅毒感染リスクが高いのは「梅毒の既往歴や薬物使用歴、収監された経験のある女性のほか、複数の性的パートナーがいる女性、感染率が高い地域に居住する女性など」としている。(HealthDay News 2018年2月6日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/syphilis-651/as-newborn-syphilis-cases-rise-maternal-screening-urged-730876.html

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