2HDN糖尿病ニュース2月22日配信2
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減量後に空腹感が増すのは気のせいではない?

減量が成功した後に食欲が増したように感じるのは、ホルモンに変化が生じて食欲が増大するためであることが重症の肥満患者を対象としたノルウェーの研究で示された。こうした患者がカロリー摂取量を急激に減らすと胃から分泌されて食欲の増進に働く「グレリン」と呼ばれるホルモンの分泌量が増え、これが減量した体重の維持を妨げていることが分かった。詳細は「American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism」1月23日オンライン版に掲載された。

グレリンは「飢餓ホルモン」とも呼ばれ、人類が飢餓を生き延びるために重要な役割を担ってきた。研究著者であるノルウェー科学技術大学准教授のCatia Martins氏は「肥満の患者も治療にあたる医師も、減量すると空腹感が増すことを知っておくことが大切だ。今回の結果は、減量が続かずに脱落してしまう肥満患者が多いことの説明になる」と述べている。

この研究は、減量開始前の平均体重が約125kgで、平均BMIが42.5を示す重症の肥満患者35人(うち女性が22人)を対象としたもの。対象患者にはまず、食事指導と心理カウンセリング、運動指導を中心とした3週間の入院プログラムに参加してもらい、2年間の追跡期間中に3週間のセッションをさらに4回受けてもらった。なお、対象患者には1日の摂取カロリーを体重に応じた必要摂取量よりも500kcal低い量に抑えてもらい、食事の栄養バランスは炭水化物を50%、脂質を30%、たんぱく質を20%で構成するよう指導した。

その結果、対象患者の体重は減量プログラムを開始後3週間で平均で約5kg、2年後には平均で約11kg減少した。しかし、1年後および2年後には全ての患者が減量後に空腹感が増大したと報告しており、減量後の体重を維持できたのは5人に1人に過ぎなかった。さらに、ベースライン時と比べて4週後、1年後、2年後のいずれの時点でもグレリンとペプチドYY(腸管から分泌され食欲の抑制に働くホルモン)の血中濃度が上昇し、インスリン分泌量は減少していた。

こうした結果について、Martins氏らは「減量するとグレリン値が上昇したままになる一方で、呼吸や睡眠、歩行、食事などの基本的な身体機能に必要とされるエネルギー量も減る。その結果、グレリン値が上がったことで失った体重を取り戻そうとする強いプレッシャーがかかり、激しい空腹感に抗う必要が生じるようになる」と説明している。

専門家の一人、米テキサス大学サウスウェスタン医療センター臨床栄養学のLona Sandon氏は「この研究は肥満の治療と管理における重要なポイントを示すものだ。保険でカバーできる標準的な肥満の治療法は短期間のものが多いが、肥満患者は長期的なサポートが必要なことを意味している」と指摘している。また、同氏によると、グレリン値の上昇を最小限に抑えるには定期的に運動し、カロリー摂取量を1日200~300kcal程度抑える緩やかなカロリー制限を行うことがよいという。(HealthDay News 2018年2月14日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/obesity-health-news-505/it-s-not-your-imagination-you-re-hungrier-after-losing-weight-731144.html

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