1-1 HDN2月22日「今日のニュース」No.2
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ロビン・ウィリアムズの自殺後、後追い自殺が増加か

2014年、人気俳優のロビン・ウィリアムズが自ら命を絶ったとのニュースが報じられ、世界中のファンに衝撃を与えた。しかし、悲劇はそれだけにとどまらなかった。米コロンビア大学公衆衛生学部のDavid Fink氏らによる研究から、ウィリアムズの自殺から4カ月間に米国では自殺者が10%増加していたことが分かったという。同氏らは「ウィリアムズの自殺報道による影響で後追い自殺が多発した可能性がある」との見方を示している。この研究結果は「PLOS ONE」2月7日オンライン版に掲載された。

2014年8月11日、ウィリアムズはカリフォルニア州の自宅で縊死したことが報じられた。彼にはうつ病の既往があったが、そのほかにレビー小体型認知症と診断されていたことが後に明らかになった。

Fink氏らは今回、ウィリアムズの自殺による影響を調べるため、米疾病対策センター(CDC)の1999~2015年の自殺データを予測モデルを用いて解析した。その結果、自殺が報じられた2014年8月から12月の自殺者数は1万6,849人と予測されたが、実際には1万8,690人が自殺しており、予測を1,841人上回っていた。また、ウィリアムズの自殺から5カ月間に死因が「窒息(縊死も含まれる)」に分類される自殺者は32.3%増加していたが、それ以外の死因(切創・刺創や高所墜落、薬物中毒など)に分類される自殺者は3%の増加にとどまっていた。さらに、この間に特に自殺者が増えたのは30~44歳の男性だったことも分かった。

Fink氏は「自殺は極めて複雑な問題で、さまざまな因子が影響して発生する」とした上で、「ウィリアムズのような著名人が自殺した場合、そのことが従来のメディアやソーシャルメディアでどのように伝えられるかが人々の自殺リスクを左右する可能性はある」と指摘している。

ただ、同氏らによると、人気バンドのニルヴァーナのシンガーだったカート・コバーンが1994年に自殺した後には自殺者の増加はみられなかったという。その理由として同氏らは、コバーンの自殺についてはウィリアムズの時のようなセンセーショナルな報じられ方はされず、自殺の詳細も明かされなかったこと、当時はソーシャルメディアがそれほど普及していなかったことが背景にあるのではないかと考察している。

精神疾患の研究などを支援する非営利団体Brain & Behavior Research Foundation代表のJeffrey Borenstein氏は「この研究結果は因果関係を証明したものではないが、家族や学校の同級生、近所の住民、あるいは著名人が自殺したことで周りにもそれが“伝染”する場合があることは誰もが知っている」とした上で、「今回の研究で示された自殺増加の原因が何であれ、自殺を図る人は治療の対象となる精神症状を抱えていることを認識し、適切に対処する必要がある」と指摘している。

さらに、同氏は「自殺リスクのある人と自殺について話すのは危険なことだと考える人もいるが、これまでの研究からは話し合っても安全性に問題はないことが示されている。愛する人が自殺したいと考えていることが分かれば、適切な治療につなげることができる」と強調している。(HealthDay News 2018年2月7日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/suicide-health-news-646/did-robin-williams-suicide-spur-copycat-acts-730895.html

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