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幸せになるために必要な収入には上限がある

幸せになるためには収入は高ければ高いほど良い、と考える人は少なくないだろう。しかし、収入が一定の額に達すると、それ以上は増えても幸福感が高まるわけではないことが米パデュー大学心理学部のAndrew Jebb氏らによる研究で明らかになった。この研究結果は「Nature Human Behaviour」1月8日オンライン版に掲載された。

Jebb氏らは今回、人が幸せを感じるために必要な収入の額に上限があるのかどうかを調べるため、ギャラップ社が世界164カ国の170万人以上の男女を対象に実施した調査のデータを分析した。その結果、「人生に対する満足感(life evaluation)」を得るためには9万5,000ドル(約1020万円)、「感情面での幸福感(emotional well-being)」を得るためには6万~7万5,000ドル(約640~800万円)の収入が必要であることが示されたという。

Jebb氏らによると「人生に対する満足感」とは自分が立てた目標や他者との比較において自分の状況に満足している場合に得られる感覚を指す。一方、「感情面での幸福感」は日々の「楽しい」「悲しい」といった感情が良好な状態を意味しているという。

なお、今回の検討で示された「人生に対する満足感」と「感情面での幸福感」を得るために必要な収入は、1人当たりの額だ。そのため、家族単位ではより高い収入が必要になるとしている。

また、満足感や幸福感を得るために必要な収入の額は地域間に差があり、高所得国では「人生に対する満足感」を得るためにはより高い収入が必要であることも分かった。この点について、Jebb氏は「(高所得国では)他人との比較が基準となることが多いからではないか」との見方を示している。

さらに今回の研究では、収入が満足感や幸福感を得られる高さに達すると、それ以上増えた場合、逆に満足感や幸福感が低下することが示された。これについて、Jebb氏は「理想とする収入を達成すると、物質的な豊かさや他者との比較に気が取られるようになるからではないか」と考察している。(HealthDay News 2018年2月14日)

https://consumer.healthday.com/public-health-information-30/economic-status-health-news-224/money-can-buy-you-happiness-but-only-so-much-731127.html

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