4.1.1
image_print
医療・健康ニュース/パッケージニュース/

医師の3人に1人が燃え尽き症候群に

多くの医師が燃え尽き症候群と密かに戦っている可能性が高いことが、米クリーブランド・クリニックの臨床心理士であるAmy Windover氏らによる研究で示唆された。同クリニックの運営母体であるクリーブランド・クリニック・ヘルスシステムに勤務する1,000人超の医師を対象に調査から、3人に1人が燃え尽き症候群の基準を満たしていることが分かったという。詳細は「JAMA Internal Medicine」2月19日オンライン版に掲載された。

今回の研究の対象となったのは、同ヘルスシステムの医師のうち燃え尽き症候群に関する調査への回答があった1,145人(回答率75%)。燃え尽き症候群の有無や重症度は、Maslach Burnout Inventory(MBI)と呼ばれる尺度を用いて「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感」の3つの側面から評価した。

その結果、399人(35%)が燃え尽き症候群の基準を満たしていた。また、燃え尽き状態をもたらす要素の一つである情緒的消耗感が認められる医師は高い患者満足度を得ていたが、最終的に退職する可能性が高いことが明らかになった。一方、脱人格化の傾向が強くみられる医師は、患者から苦情を申し立てられる頻度が高いことも分かった。

情緒的消耗感が認められる医師に対する患者の満足度は高かったという結果について、Windover氏は「献身的な医師が、十分に機能していない医療システムの影響が患者に及ばないよう自らを犠牲にしていることを浮き彫りにしているようだ」と話す。また、今回の研究では患者の直接的な診療に多くの時間を費やす医師ほど燃え尽き症候群になりやすいことも分かったが、この点については「毎回の診療に伴う事務的な作業の負担が大きいことが要因だと考えられる」と指摘している。

一方で、「クリーブランド・クリニックはまだ良い方ではないか」との声もある。米国家庭医学会(AAFP)教育部門のClif Knight氏は「2014年には米メイヨー・クリニックが実施した調査で医師のほぼ半数に燃え尽き症候群が認められたことが報告されている」として、「今回の研究結果に驚きはなかった」と話している。

また、Knight氏も「事務的な作業が治療に専念する時間を奪っている」と指摘し、「医師のだれもが、その仕事はハードなものであることを理解した上で医療の道を選んでいる。しかし、患者のためになるとは思えない作業に自分の時間やエネルギーを費やさなければならないとフラストレーションが溜まり、情緒的に消耗してしまう」と説明している。その上で、こうした問題を解決する方法の一つとして、事務担当者や他の医療スタッフに書類の記入や管理業務を補助してもらうチーム医療が有用だとの見解を示している。

なお、クリーブランド・クリニックでは既に医師間でフラストレーションを伝え合い、その対処法について互いに助言し合うコーチングやメンターシップ、トレーニングを推進しているという。また、同クリニックでは研究プロジェクトに参画することで患者の診療から離れる時間を持てるのも、他の民間医療機関にはないメリットだとしている。(HealthDay News 2018年2月19日)

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/doctor-news-206/burnout-threatens-more-than-a-third-of-doctors-731288.html

Copyright © 2018 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES