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85歳以上では高コレステロールが認知機能低下を抑制?

高齢者の中でも特に高齢の人では、総コレステロール(TC)値の上昇が認知機能低下リスクの低さに関連するという予想外の研究結果が「Alzheimer’s & Dementia」3月4日オンライン版に掲載された。中年期以降のTC値の上昇は、84歳以下の高齢者では認知機能低下リスクを高めるが、85歳以上の高齢者では同リスクを低減することが分かったという。

この研究を実施したのは米マウントサイナイ・アイカーン医科大学精神医学教授のJeremy Silverman氏ら。マサチューセッツ州フラミンガムの住民を対象とした疫学研究であるフラミンガム研究に参加し、研究登録時の認知機能が正常だった男女約1,900人のデータを分析した。

その結果、中年期と比べてTC値が上昇すると、75~84歳の高齢者では研究登録時から10年後までに認知機能が低下するリスクが50%高くなったが、85~94歳の高齢者では同リスクが32%低くなることが明らかになった。また、スタチンの使用が認知機能低下の抑制に関連することも分かったが、加齢に伴いその効果は低下していた。

ただし、この研究結果について、Silverman氏は「85歳以上の高齢者は、認知症予防のためにコレステロール値を高めるようにした方が良いことを示したものではない。また、因果関係が証明されたわけではない」と強調し、慎重な解釈を求めている。その上で、同氏は「85歳になると、突然コレステロールが健康に良いものになるわけではない。高コレステロールというさまざまな疾患のリスク因子がありながらも85歳まで長生きできるような人は、高コレステロールによる悪影響から身を守ってくれる何らかの因子を兼ね備えている可能性が高い」と説明。「今後、こうした高齢者をターゲットとした研究を実施すれば、認知機能の保護に関連した因子を明らかにすることができる可能性がある」と期待を示している。

一方、この研究には関与していない専門家で、アルツハイマー協会学術プログラムのディレクターを務めるKeith Fargo氏も、「心臓の健康に関連した因子は、高齢者の認知機能に強く影響する」とした上で、「認知機能の低下を抑制するためには高齢になってもコレステロール低値を維持することが重要だ」と強調している。また、同氏は「年齢を重ねても認知機能が低下しない、未知の保護的な因子を持ち合わせている高齢者が一部には存在しているようだ。しかし、こうした人たちには平均的な高齢者とは違った、何らかの特徴があるのだろう」と話している。(HealthDay News 2018年3月5日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/dietary-choloesterol-news-130/high-cholesterol-tied-to-i-better-i-brain-health-in-those-over-85-731680.html

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