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塩分の取り過ぎによる害、他の栄養で帳消しにはできない?

塩分の取り過ぎによる心臓への害は、野菜や果物をたくさん食べるなど他の面で健康的な食事を心掛けたとしても帳消しにはできないことが、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのQueenie Chan氏らによる研究から明らかになった。この研究結果は「Hypertension」3月5日オンライン版に掲載された。

塩分の取り過ぎは心疾患や脳卒中の主な原因である高血圧のリスクを高めることが知られている。米国心臓協会(AHA)は、1日に摂取する塩分の基準値としてナトリウム換算で2,300mg(食塩でティースプーン約1杯分に相当)未満に抑えることを推奨している。しかし、AHAによると、実際には食塩をそのまま摂取することは少なく、米国民が口にする塩分の4分の3は缶詰やパン、ハム類やチーズ、スナック類などの加工食品や総菜、レストランの食事に含まれたものだという。

これまで、塩分が高血圧リスクを高めることを示した数多くの研究結果が報告されていたが、塩分以外の栄養素の摂取状況が塩分と高血圧リスクとの関連に影響するのかどうかは不明だった。そこでChan氏らは今回、INTERMAP研究と呼ばれるコホート研究に参加した米国や英国、日本、中国の40~59歳の男女4,680人を対象に、塩分や脂質、たんぱく質およびアミノ酸、ビタミン、ミネラルなど80種類の栄養素と血圧のデータを分析した。データには尿中のナトリウムと、血圧を低下させる作用があるカリウムの排泄量も含まれていた。

その結果、尿中のナトリウム排泄量およびナトリウム排泄量に対するカリウム排泄量の比が高まると血圧の上昇が認められたが、このような関連に他の栄養素はほとんど影響しないことが分かった。この結果を踏まえ、Chan氏らは「高血圧前症や高血圧の蔓延を阻止し、制御するためには、食品の食塩含有量を大幅に減らす取り組みが必要だ」と強調している。

取り過ぎた塩分は水をたくさん飲めば薄まると考える人もいるが、今回の研究には関与していない米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センターの栄養士であるSamantha Heller氏は「水を余分に飲んでも身体が処理する塩分量に変化はない」と指摘する。その一方で、同氏が塩分の摂取量を減らす対策として勧めているのが、「食品の栄養表示を必ず確認すること」と「自宅で調理したものを食べること」だ。「(料理には)事前のちょっとした準備や計画は必要だが、最終的には節約にもつながる」と同氏は話す。さらに同氏は、カリウムが豊富に含まれるDASH食などを血圧の低下を促す食事療法として推奨している。(HealthDay News 2018年3月5日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/dieting-to-control-salt-health-news-191/don-t-count-on-healthy-foods-to-blunt-salt-s-harm-731681.html

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