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大腸内視鏡検査で死亡リスク減、大規模研究で確認

大腸内視鏡検査は多くの人の命を救うことが大規模研究で確認された。米リチャード・L・ルードブッシュ退役軍人(VA)医療センターのCharles Kahi氏らがVA医療システムの患者約2万5,000人のデータを用いて症例対照研究を実施した結果、大腸内視鏡検査によって大腸がんによる死亡リスクが61%低下することが分かったという。この研究結果は「Annals of Internal Medicine」3月13日オンライン版に掲載された。

Kahi氏らによると、VA医療システムでは大腸内視鏡検査を50歳以上の平均的な大腸がんリスクの人に対する主要なスクリーニング検査法として位置づけているという。同氏らは今回、同システムの医療機関で2002~2008年に大腸がんと診断され、2010年までに死亡した52歳以上の患者4,964人(症例群)と、大腸がん患者1人に対して4人の割合で性別や年齢などをマッチさせた大腸がんの診断歴がない患者1万9,856人(対照群)のデータを解析した。

その結果、症例群では対照群と比べて大腸内視鏡検査を受けた割合が有意に低かった。また、条件付きロジスティック回帰分析を実施したところ、大腸内視鏡検査を受けた経験があると、左側の大腸がんによって死亡するリスクが72%、右側の大腸がんによって死亡するリスクが46%低下することが分かった。

米疾病対策センター(CDC)は、50~75歳の全ての人に対して大腸がんのスクリーニングを受けることを推奨。また、家族歴があるなど高リスクの人に対しては、より早期のスクリーニングを勧めている。

大腸がんの検査方法には便潜血検査や軟性S状結腸鏡検査などもあるが、公衆衛生の専門家の多くは大腸内視鏡検査を推奨している。なお、米国では年間1150万~1400万人が大腸内視鏡検査を受けていると推定されている。

今回の研究結果について、Kahi氏は「米国で最大規模の医療システムであるVA医療システムが提供する医療の質は、少なくとも他の医療環境で提供されているものと同程度に優れていることを示したもの」と説明。さらに、同氏は「大腸内視鏡検査によって本当にがんによる死亡を減らせるのか疑問視する声もあったが、この結果はそうした疑問を打ち消すことになるだろう」としている。

専門家の一人で米ハーバード大学のAndrew Chan氏は「大腸内視鏡検査によって大腸がんリスクが大幅に低下することは、これまでに複数の研究で明らかにされており、今回の研究結果に驚きはない」とした上で、「医師は自分の患者に対する予防医療の一環として、大腸内視鏡検査による大腸がんスクリーニングを取り入れるべきだ」と指摘。また、同氏は「特に右側大腸がんの予防につなげるための大腸内視鏡検査のパフォーマンス向上を図る必要がある」との見解を示している。(HealthDay News 2018年3月14日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/colonoscopy-news-140/study-confirms-lifesaving-value-of-colonoscopy-731893.html

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