2HDN糖尿病ニュース3月29日配信2
image_print
疾患・分野別ニュース/糖尿病/

精子数の減少は心血管代謝や骨密度にも影響か

精子の数が少ない不妊症の男性は心血管代謝の指標が悪化しやすく、骨密度も低下しやすいなど、生殖機能以外にも健康に問題を抱えている可能性が高いことが、約5,200人の不妊男性を対象とした新しい研究で示された。精子の数が減少した男性は、そうでない男性と比べてBMIや腹囲が増大し、収縮期血圧やLDL-コレステロール(LDL-C)の値が高く、メタボリック症候群となる確率も上昇したという。結果の詳細は、米国内分泌学会(ENDO 2018、3月17~20日、シカゴ)で発表された。

この研究は、パドバ大学(イタリア)のAlberto Ferlin氏らが行ったもの。不妊症カップルの男性5,177人を対象に、精液や生殖関連ホルモンの検査、精巣の超音波検査のほか、糖脂質代謝検査などを行って前向きに追跡した。精子の総数が1000万個未満の場合には遺伝子検査を行い、性腺機能低下症がある場合には二重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)で骨密度を測定した。

その結果、精子数が少ない男性(1回の射精で3900万個未満)は、そうでない男性と比べて性腺機能低下症であるリスクが12倍であった。また、こうした男性ではBMIや腹囲が増大し、収縮期血圧や悪玉コレステロール(LDL-C、中性脂肪)、HOMA-IRの値が高く、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)の値が低下しており、メタボリック症候群である確率も1.2倍に高まっており、精子の総数が減少すると代謝指標の悪化と関連することが分かった。さらに、性腺機能低下症の男性は骨密度が低く、約半数に骨粗鬆症や骨量減少がみられた。

こうした結果を受けて、Ferlin氏らは「精子数の減少は脂質代謝の変化と関連し、心疾患リスクや骨密度の低下にも影響する可能性が示された。精子の数が減ることがこれらのリスクの原因であると証明されたわけではないが、精子の質は全般的な健康と関連すると言えるだろう」と述べている。

また、Ferlin氏によると、不妊症の男性は健康問題やリスク因子を併せ持つことが多く、これらは生活の質(QOL)を損ない、余命にも影響を及ぼすという。そのため、「なかなか妊娠に結びつかないカップルの男性が不妊検査を受けることは、全般的な健康状態を調べたり、疾患の発症予防につながる貴重な機会になるだろう。こうした男性は不妊治療の専門家とプライマリケア医の双方による正しい診断とフォローアップを受ける必要がある」と同氏は強調している。なお、学会で発表された知見は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2018年3月19日)

https://consumer.healthday.com/men-s-health-information-24/men-s-problems-health-news-469/low-sperm-count-may-signal-serious-health-risks-for-men-732013.html

Copyright © 2018 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES