Close-up of a freshly griddled rib-eye steak resting on a white plate
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ウェルダンのステーキで高血圧リスクが上昇か

ステーキはレアよりもウェルダンが好きだという人は、高血圧を発症するリスクがやや高いかもしれない―。米ハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院のGang Liu氏らが米国の約10万人の医療従事者を対象に実施した予備的研究で、肉の焼き加減としてウェルダンを好む人や、グリルやオーブンなどで高温調理した肉や魚を食べる頻度が高い人では、高血圧を発症するリスクが上昇することが示されたという。この研究結果は米国心臓協会(AHA)が主催する疫学や予防医学などに関する学会(EPI/Lifestyle 2018、3月20~23日、米ニューオーリンズ)で発表された。

Liu氏らは今回、3件の観察研究〔看護師健康調査(NHS)およびNHS 2、医療従事者追跡調査(HPFS)〕に参加した日常的に牛肉や鶏肉、魚を食べている男女計10万人超を対象に、肉や魚の調理方法と高血圧リスクとの関連について検討した。研究登録時には対象者に高血圧や糖尿病、心疾患、がんはなかったが、平均で12~16年の追跡期間中に3万7,123人が高血圧を発症した。

1週間に赤肉または鶏肉、魚を2回以上食べていた人を対象に解析した結果、1カ月間に直火あるいは焼き網や鉄板、オーブンなどを用いて高温調理した肉や魚を食べる回数が15回以上の人では、4回未満の人と比べて高血圧を発症するリスクが17%高かった。また、肉の焼き加減としてウェルダンを好む人は、それよりもレアで焼いた肉を好む人と比べて同リスクが15%高かった。

また、肉を焦げるまで焼くと複素環芳香族アミン(HAA)や多環芳香族炭化水素(PAH)などの有害な化学物質が生じることが分かっているが、今回の研究ではHAAの摂取量が上位20%の群では、下位20%の群と比べて高血圧リスクが17%高いことも示された。

Liu氏らによると、肉を高温で調理すると発生するHAAなどの化学物質は、酸化ストレスや炎症、インスリン抵抗性を惹起することが動物実験で示されているという。このことから同氏は「ヒトでも同様の状態がもたらされ、高血圧の発症につながっている可能性がある」との見方を示している。

ただし、この研究は因果関係を証明するものではない。また、今回の研究に用いたデータには豚肉や羊肉に関する項目が含まれていないなど、肉や魚の種類が限られているほか、調理法に関しても、煮込んだ場合や強火で炒めた場合の情報は含まれていない。さらに、対象者は全て医療従事者で、ほとんどが白人だったため、Liu氏は「この研究結果を他の集団に当てはめることはできない」としている。

こうした研究の限界を踏まえた上で、Liu氏らは「食事では肉の摂取量を制限するだけでなく、調理法についても注意を払う必要があることを示したエビデンスの一つだ」との見解を示している。「われわれの研究は肉、特に赤肉の摂取量を抑え、直火や高温調理を避けることが高血圧予防に役立つ可能性を示している」と同氏は解説し、より健康的な調理法として「中火で適度な時間をかけてフライパンでソテーするか、ゆでると良いのではないか」と話している。

一方、AHAのスポークスパーソンで米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部予防医学教授のLinda Van Horn氏は「焦げた肉は食べないようにした方が賢明だ」としているが、全般的な食事の内容や生活習慣に気を付けることも重要だと強調する。「血圧を低下させる方法には、減塩や果物と野菜の摂取、定期的な運動、適正体重の維持など、有効性が示された方法がたくさんある。ウェルダンの肉を避けることは、その一つに過ぎない」と同氏は話している。

なお、学会で発表された研究結果は、査読を受けた専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2018年3月21日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/high-blood-pressure-health-news-358/well-done-meat-may-not-be-good-for-your-blood-pressure-732173.html

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