2HDN糖尿病ニュース4月5日配信1
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減量手術でパートナーとの関係が変わる?

減量手術を受けて痩せることに成功すると、パートナーとの関係が大きく変わる可能性のあることが、「JAMA Surgery」3月28日オンライン版に掲載されたスウェーデンの研究で示唆された。研究によると、減量手術後には離婚したり、パートナーと別れる確率が高まる一方で、独身の人は新しい恋人ができたり、結婚する確率が上がることが分かった。

減量手術は内科的治療と比べて、減量や減量後の体重の長期的な維持、肥満に関連した健康問題などに対する有効な治療法として近年、人気が高まっており、2013年に世界で実施された手術件数は47万件に上る。しかし、減量手術には生活の質(QOL)の向上といった良い面だけでなく、薬物乱用リスクが高まるといった悪影響も出ることが報告されている。

今回の研究は、スウェーデンの大規模な2つのコホート研究に基づくもの。一方は、1987~2001年に減量手術を受けた肥満患者1,958人と手術以外の通常ケアを受けた肥満患者1,912人を中央値で10年追跡して比較したもので、もう一方は、胃バイパス術を施行した肥満患者2万9,234人と年齢や性などを一致させた一般集団の28万3,748人を中央値で2.9年追跡して比較した。

その結果、減量手術を受けると配偶者と離婚したり、恋人と別れる確率が1.2~1.4倍に高まることが分かった。特に、減量幅が最も大きい群でこの確率は大きく高まった。また、手術時にパートナーがいなかった人では、減量手術後には恋人ができたり、結婚する確率が1.4~2.0倍に高まっていた。

付随論説の共著者で米ウィスコンシン大学外科のLuke Funk氏は「われわれ医療従事者は、減量手術後に人生が大きく変わった患者を数多くみてきた。肥満や高血圧、糖尿病といった健康面での問題が改善すると、患者の身体面だけでなく精神面にも大きな変化がもたらされる。また、減量に成功すると新しい趣味を見つけたり、活動的になって自分に自信を持つようになる。さらに、セルフイメージ(自己概念)も向上するため、他人との関係を見直すようになるのではないか」と述べている。

研究を行ったヨーテボリ大学准教授のPer-Arne Svensson氏によると、強い絆で結ばれているカップルでは、減量は恐らく問題にならず、かえって関係は強まるという。しかし、「カップルの関係性が不安定な場合には、減量手術の影響で別れるリスクが高くなるのではないか」と同氏は話している。

また、Funk氏は「減量手術を受けた患者はパートナーと新しい関係を築きたいと思っているが、パートナーの方では、減量手術を受けたパートナーはまるで“知らない人”のように思えて、関係が希薄になったと感じることが離婚や別離につながっているのかもしれない」と説明する。その他にも、手術の前にはカップルで共有できていたことが、術後には共有できなくなることも影響している可能性も考えられるとしている。

ただし、Svensson氏は、今回の研究は、減量手術後にカップルが別れた理由までは分析できておらず、これらの因果関係が証明されたわけではないこと、また、この結果がスウェーデン人以外にも当てはまるかどうかも不明であるなど、解釈には注意が必要であると断っている。しかし、Funk氏は、減量手術が患者に及ぼす影響を明らかにする意義は大きいとし、「減量手術で新しい人生を手に入れられたと話す患者は多い。われわれ医師は、減量手術が患者自身やその周りに人との関係にもたらす影響について、患者と事前に十分に話し合う必要があるだろう」と述べている。(HealthDay News 2018年3月28日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/weight-loss-surgery-bariatric-1005/big-weight-loss-may-bring-big-relationship-changes-732388.html

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