1HDN6月7日「パッケージニュース」No. 3
image_print
医療・健康ニュース/パッケージニュース/

サプリには心血管疾患の予防効果なし

心臓病予防のためにビタミンやミネラルのサプリメントを使用してもお金の無駄になるだけかもしれない―。2012年以降に発表された179件のランダム化比較試験(RCT)のメタ解析から、マルチビタミンやカルシウムなどの人気のサプリメントは心血管疾患の予防や全死亡の抑制には役立たないことが示された。ただし、葉酸サプリメントについては摂取による脳卒中リスクの低下が認められたという。詳細は「Journal of the American College of Cardiology」6月5日号に掲載された。

トロント大学(カナダ)栄養科学のDavid Jenkins氏らは、心血管疾患の転帰および全死亡率とサプリメント摂取の関連性を評価するため、既存のデータから対象とするRCTを同定した。同氏らは2013年および2014年の米国予防医療作業部会(USPSTF)のガイドラインを含む2012年1月~2017年10月に英語で発表されたシステマティックレビューやメタ解析、RCT論文を収集し、基準を満たした179件のRCTを対象にメタ解析を行った。

この結果、米国で最も普及している4種類のサプリメント(マルチビタミン、ビタミンCおよびD、βカロテン、カルシウム)による心筋梗塞や脳卒中、その他の心血管疾患の予防効果や全死亡リスクの低下の効果は認められなかった。また、抗酸化物質のサプリメントの摂取者では全死亡リスクがわずかだが有意に上昇していたほか、ナイアシン(ビタミンB3)のサプリメントでも全死亡リスクの上昇が示された。

その一方で、葉酸サプリメントによって脳卒中リスクが約20%低減することが示された。この結果には2015年に報告された中国のRCT(CSPPT試験)で認められた脳卒中リスクの低減効果が大きく影響していた。ただし、この点について、専門家の一人で米国心臓病学会(ACC)心血管疾患予防部門リーダーシップ委員会のAndrew Freeman氏は「CSPPT試験は穀物製品などの食品への葉酸添加が推進されていない状況下で行われた試験であり、食事から適量の葉酸を摂取できている人であれば、葉酸サプリメントの有用性は認められない可能性がある」との見方を示している。

また、今回の研究論文の筆頭著者であるJenkins氏は、「最も重要なのは健康的な食事を取り、サプリメントに頼らないことだ」と強調。その上で、「(野菜や果物、豆類などの)植物由来の食品をベースにした食事は、健康に大きなベネフィットをもたらすし、ベストな食事だ」としている。Freeman氏もこれに同意し、「植物由来の食品を豊富に含んだ健康的な食事を取れば、サプリメントを使用しなくても必要な全ての栄養素を十分に摂取できる可能性が高い」と指摘している。(HealthDay News 2018年5月29日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/nutritional-supplements-health-news-504/supplements-won-t-help-prevent-heart-disease-study-734269.html

Copyright © 2018 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES